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2011年10月26日 (水)

落語の言語学「あたま山」

 先日、花禄の「あたま山」をTBS落語研究会で見ました。もともとこの人の噺にはいつも感心したことがないので以下は割り引いて読んでいただかなければなりません。マクラに金槌を借りるケチ・往きをするのがもったいないケチの噺をふって、18分にわたり演じています。

 さくらんぼを拾って実と種を食べるシーンを付け足しその擬音と仕草がどうもサクランボらしくない。そのときに現代語で「種を食べても大丈夫だろう」と入るあたりに違和感を感じました。ケチ兵衛さんを若く設定して、台詞も大幅に増やしているのですが、だいたいが現代語です。
 頭に木が生えてくるには大量の水分が必要だという考えからでしょうか、井戸で水をごくごく飲みます。「枝垂桜じゃん」と発言もあります。あたま山に人が登るに当たって、「人に知られた=顔が広くなった>だから頭も大きくなって上る人が現れた」という論理にならない論理付けもしらけてしまいました。

 誰が演じたとしても、リアリティを持ち込むと逆効果だと思いました。

 CDにタイトルとして「あたま山」を残しているのは正蔵ですが、落語に荒唐無稽な話があるとして、太陽と月の小噺、夕立屋の小噺に続けて演じました。それでも少しかったるい。
 志ん生は、ポニーの全集の「庚申待」「もう半分」のマクラで3分ほどで演っているほうが面白い、それも考え落ちの解説をこねている後者より、前者のほうがあっさり受け入れられると思いました。

 この噺が今後どうなるか、他の若い人のも聞いて見なければと思いました。

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コメント

こんにちは
「あたまやま」は確かに理論的に話す噺じゃありませんね。
志ん生師位に手短にやるのが良いのかも知れません。

私は正蔵師のも悪くは無いと思いました。小咄のマクラは余計だとは思いましたが・・・・
現役では馬桜師が達者な処をみせていますね。ちょっと他の噺が入り込んでいますが、理論的な処はありません。
実は私がニコ動にUPしてます。
良かったら聴いてみて下さい。(^^)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10151364

投稿: hajime | 2011年10月27日 (木) 14時19分

 hajimeさん、ありがとうございます。聞かせていただきました。役者の声色なども入って盛りだくさんですが、「長屋の花見」や「花見酒」などからの入れ込みがあるのは、このあたりから花禄に伝わったのでしょうね。

 こういう形だと寄席ではできないでしょうから独演会かなにかでしょうか。花禄もネタだしのある研究会ですし。やはり長くするとあたまに木が生えて花見をして、気を抜いたあとに池ができて、そこに身投げをするというシュールさが薄れるような気がします。

 正蔵のしたようにファンタジー系でまとめるほうがすんなりいくと思います。その正蔵でも「あたま山」部分は5分ですね。

投稿: snob | 2011年10月27日 (木) 15時04分

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