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2012年9月 5日 (水)

CG日本史(双葉社)

 今、江戸を”見る”には、”遺された実物や遺構”・”博物館などの再現模型やジオラマ”・”浮世絵や屏風絵などの絵画”・”古写真”・”現代画家のイラスト”などの方法があります。そして、近年急速に3DCGイラストが発達しています。

 前からあるのは知っていましたが、今週になって双葉社の”スーパームックCG日本史シリーズ”を江戸の町に限定してまとめて借りてみました。

○江戸の風景 ③江戸の暮らし ⑤江戸の風景 ⑦江戸の遊び 

 3DCGといってもピンからキリまであります。映画「アバター」の異星の自然は”光る花”でさえ不自然ではありません。昔のゲームはポリゴンばりばりでした。今でもゲームのテクスチャにはよく違和感を覚えます。

 タイトルの同じ江戸の風景○は2010年発行で判型もやや小ぶり、冠なしの”スーパームック”という別のシリーズです。⑤は2008年発行です。
 ○では小さなCGといっしょに浮世絵や江戸名所図会を多用しています。特に名所図会は独自に彩色を施したもので、これの出来がなかなか良いです。
 モノクロで出版された名所図会は色づけ欲をそそるようで、明治の大家鏑木清隆や伊藤深水も手がけたそうです。アマチュアの彩色サークルもあるという話も聞きました。
 肝心のCGは、特に人物のプロポーションが外国人並みで町娘や駕籠かきが8頭身のスーパーモデル、和服の表現にも難があり、違和感を感じます。⑤と○で同じCGも使われていたりしますが、⑤のほうが判型から大画面の図が多く、CG人物は点景で数名にとどまります。

Fukei10


Fukei08

 浮世絵の風景画は俯瞰図が伝統的に多いですが、実際に写生したものではなく、想像で視点を上げていますし、特に富士山や江戸城はかなりデフォルメされています。それが地形を反映したCGになると、納得の景色です。”日本橋から江戸城は見える?”というコラムでは広重や北斎の浮世絵と、再現実景を比較しています。

 解説内容・文には目新しいものはありませんが、今後の3DCGの発達に期待が持てます。このムックは古いものは絶版になっています。
 でも3DCGは印刷された本で見るよりはその中を歩き回ってみたいものです。

 この書の3Dイラストを担当した中村宣夫さんのHP”江戸”で使用されたCGを見ることができます。さらにそこではで3Dの江戸の町並みを360°回転して眺めることもできます。QuickTime VRなので操作は限られます。

 また同趣旨のサイト”江戸暦”もときどき見に行きます。こちらも同シリーズのCG制作の一人、金山はつみさんです。

 かつてもてはやされたセカンドライフにも江戸っぽい地域があるようですが、いまさらね。

 東京電機大学が千代田区再現作業をしているようで、注目しています。

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コメント

良いHPを教えて戴きました。
楽しませて戴きました。(^^)

江戸時代を理想郷の様に云う評論家もいますが、実際はそうじゃない、
という事ですね。
でも、一度で良いですから、この時代に行って実際の処を見てみたいですね。
そんな希望を少し叶えてくれるHPですね。(^^)
ありがとう御座います。

投稿: hajime | 2012年9月 6日 (木) 08時16分

 住みたくはないけど、見たい。江戸を見たい人がたくさんいるからこういう本が出て、作家もさらに創造するのでしょう。データがたくさんたまればいつかバーチャルに歩ける日が来ると思ってます。

 教材作成用に3Dソフトも持ってますが、根気がなく家を作る腕もありません。時計台を手元に置きたい、作ろうと思って10年近く放ったまま… ^^;

投稿: snob | 2012年9月 6日 (木) 11時12分

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