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2012年11月17日 (土)

「総合」の末路

 先週いっぱい短い期間でしたが、久しぶりに学校の中に入ってみたら、ちょこちょこ変わっていました。おお、と思ったのは「選択教科」がなくなっていたことです。

 みなさんは「英語」が平成13年まで選択教科だったことをご存じないでしょう。選択といっても、必修の「外国語」の中で英語を選択したという形式でした。実質は必修と同じですから。
 ここでいう「選択教科」は昭和55年から、画一的教育を脱するための第1歩として、生徒の意思で教科を選ぶ時間を設けた、その時間のことです。初めは技能教科といわれる、体育・音楽・美術・技術家庭から選びました。

 ここまではよかった。続いて必修授業を減らして、選択の幅を広げました。ここで大きな問題点となったのは、これまでの選択教科の組み合わせと、増えた国・社・数・理・英の組み合わせは別とされたことです。いわゆる五科目の苦手な生徒の逃げ場が用意されませんでした。必修でさえ仕方なく受けていた子たちが、どれか選んで参加しなければなりません。
 好きで選んでいるのだから意欲的に授業に参加するだろう、という目論見は崩れ去りました。そこで考えられたのが、例えば英語を発展コース、基礎コースとわける方法です。しかし、学年に1人の割合でいる英語の先生が同時に2コースを担当することは不可能です。
 たかだか週1~2回の授業のために英語の先生を増やす予算はありません。つまり、選択教科は予算の支援なしの、我慢と忍耐の場になったのです。

 いずれ失敗するのは現場の人間には見えていたのですが、30年たってようやく、カリキュラムから消されました。

 そして、総合です。詰め込み式授業からの解放、生徒が自ら課題を発見して解決する、と夢のようにうたわれた「総合的な学習」でしたが、この学校では、3学期の校外学習(=遠足)の準備の時間になっていました。
 以前の学校では農作業の時間になってましたし、「課題発見」なんてかけらもありません。ま、ゆとり教育も終わったわけだし、平成14年に始まった「総合」を残しているのは役所的な意地を見せているにすぎません。あと20年かけるつもりなのでしょうか

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