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2012年12月25日 (火)

ひいふうみい

 いくつも落語事典の類を見て、それぞれの傾向が分かりました。落語事典を開くとき、知っている噺のあらすじを読むのを目的にする人はいないです。初めてみる噺=すたれた噺なのでしょうが、リメイクで面白くなりそうなものもありました。
 私の場合は①知っている噺については、他の情報(成立の経緯や別オチ、演者)②未知の噺のあらすじと情報、が目的です。初心者用であれば、読んで面白いあらすじ、わかりづらい用語の解説も必要になるでしょう。

 ところで、例えば圓生の演る「首提灯」の中にある、「上半身と下半身が分かれて働く」部分は事典で「胴切り」として独立しています。上方ではそれだけで演じられるのかな?
 寄席のルールで、ツく噺はやらないといいます。ネタ帳のタイトルだけでは重なる可能性が排除しきれないからですね。

 「時そば」なら載っていない事典はないだろうと考えて、比べる材料にしましたが、同じあらすじを打ち込むのは飽きますね。事典の特徴がもっともあらわれる噺をそれぞれ選ぶ手もあったと思いました。
 しかし、過半数の事典で三木助流の「いち、に、さん」の高評価が見えました。1968年の筑摩書房「古典落語」(全10巻)でも三木助の速記を採用しています。それだからなのか、あえて「ひい、ふう、みい」でよいのだと主張もありました。
 そこで、CDやネットであたってみると、三木助の師匠の柳橋が「ひい、ふう、みい」で数えているのをはじめとして、下の噺家の「時そば」はみんな「ひい、ふう、みい」なのです。

柳家小さん(5)・柳家小三治・柳家さん喬・柳家喬太郎・柳家小満ん・柳家花緑・古今亭志ん朝・古今亭志ん五・古今亭文菊・滝川鯉昇・三遊亭遊之介・三遊亭遊喜

 実際のところ「一つ、二つ、三つ」は他の系統には広まっていないようです。一昨年の三木助全集CDでようやく実音で聞けるようになりましたが、それだけです。弟子筋の音源も探ってみたいところです。

※鯉昇の「時そば」は”娘の年齢”や”好きな甘味”でやるときは「一つ、二つ」だったりします。

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