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2013年1月25日 (金)

歴史秘話ヒストリア

 間に柳田の噺がはさまったのは偶然ですが、昨夜のNHK「歴史秘話」は花魁の真実ということだったので、楽しみにしていました。研究されつくしている気はしますけど。

 前に明治の花魁の記録を読んでいたので、次に大正でしたが、経営者側の記録を開きました。
Konnnatoko
 福田利子「吉原はこんなところでございました」(筑摩書房・1986)です。大正12年に3歳で引手茶屋「松葉屋」の養子となって、後年経営を引き継ぎ、赤線廃止ののちには、花魁道中をはとバスの名物コースに仕立て上げた人が著者です。この著者には、家業への疑いはみじんもありません。女の子たちへの同情はありますが、生活をしていけない女性が生活の糧を得る場ととらえています。確かに江戸時代には廓が女子の最後のセイフティネットであったとすれば悲しいことで、戦後に消滅するのは必然でしょう。
 この書は、江戸から引き継いだしきたりの当事者の記録としては貴重です。

 さて、「ヒストリア」ですが、BSの「江戸のススメ」でも暮れに、花街と遊女というタイトルで放送がありました。どちらも珍しい浮世絵をふんだんにつかって光の部分も影の部分も放送時間の制約の中で描いていました。
 あらためて認識させられたのは度重なる火災で吉原内部の文書は残っていないという事実でした。遊女を逃がさないために門を開けなかったというくらいですから。
 それでもNHKは、外部の記録から花魁のエピソードを見つけてきてました。歌麿が遊郭から芸術を生み出したという視点も強調していました。
 でも、テレビですから私が最も見たかったのは、映像でした。ドラマなどだとストーリーの都合が優先されますが、情報番組なので。
 どちらの番組も吉原のセットは映画村のようでした。

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コメント

歴史秘話ヒストリアは割りと見ています。
一時期通俗に走って首を傾げるものも有りましたが、今回は限られた時間の中ではバランスの取れた内容だったのでは無いでしょうか。

女郎の中では最上層の花魁が中心だったので、吉原の華やかな部分がメインでしたが、髪型の再現は図画で見るのとは違うイメージが有って興味深く見ました。こういうのはテレビならではですね。

後半に紹介された裁判記録で見る吉原は、もう少し事例が知りたくなりました。
出演された研究者の名前でAmazon検索してみたのですが見つからず。
新書で出してもらえば私は買いますが、売れないかな?

投稿: nam | 2013年1月25日 (金) 12時51分

ご覧になりましたか。灯篭髷の映像よかったですね。

>最上層の花魁

…それ以外だと文化よりは性の番組になってしまいますものね。

研究者の多い吉原文化ですから、調べつくされた感がありますが、娘を取り戻す事例は、法治国家の面がありました。

投稿: snob | 2013年1月25日 (金) 13時15分

 「遊郭」と云うのは人類最古の職業と云われてるくらいで、ローマやギリシャの時代からあった筈です。欧州人の歴史の浅い米国でも、ジョン・フォード監督の「駅馬車」にも、売春宿が描かれ、リンゴ・キッド役のジョン・ウェインは、兄弟が殺された仇討ちをしたあとにそこの女郎と牧場をやるっつ~事でハッピーエンドになりましたね。

 平安時代にもゴザを持って袖を引く売春婦はいた訳です。吉原はどう云う訳で出来たのかと云うと・・・トンガリの正蔵師の廓噺のマクラではありませんが、江戸の町の風紀が乱れてはいかんと云う事で、将軍様が吉原と云う地に管理売春地区を作った訳ですね。

 吉原にだってもちろんピンからキリまである訳で、太夫と云われた最上級の花魁から、「お直し」で語られる吉原遊郭の一番奥の羅生門河岸と云う地区にあった蹴転(けころ)と云う暴力バーの女郎もいた訳です。

投稿: 藪井竹庵 | 2013年1月26日 (土) 07時29分

実は西部劇のドンパチの時代は、酒場と売春宿がつきものですが、南北戦争前後のわずかな時期、江戸時代の終わりごろなんですね。そういえば、そういう女性たちの記録って残ってるんでしょうか。
英文学にほとんどといっていいほど興味がないのでわからないんですが。

>ピンキリ
もし江戸時代に私がいても蹴転で遊ぶのが精いっぱいだったでしょう。知るだけでも大店から下層まで楽しむことができます。

投稿: snob | 2013年1月26日 (土) 09時52分

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