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2013年4月

2013年4月29日 (月)

ちょっとした進化

 学生の時から録りためた音楽テープ。(あのころから落語のエアチェックをしていれば!)
 いつかHDDに取り込もうと思ってはいても、なかなか手を着けないままです。テープレコーダーが壊れた時に後悔する気はするんですが…

 もっと後悔しそうなのが、子供たちの幼時から撮影してあるDVテープです。SVHS時代のアナログテープはなんとかキャプチャしたのですが、DVが10年分くらい手つかずです。

 デジタルのくせに、テープのキャプチャ時間の長さにためらうのです。録画開始点でファイル分割して取り込めるので、失敗したカットはそのまま切れます。しかしその編集ポイントを探すのに、再生が行過ぎたら自動で停止し、見つけた編終点まで戻るということを繰り返すので、アナログテープを取り込むよりも時間がかかるんです。デジタルデータなのだから倍速度でキャプチャできたっていいくらいだと思うんですよ。

 ところが、こないだおまけ塾の生徒の英語スピーチを撮影したので、久しぶりに取り込んでみました。Windows7マシンにしてから初です。

 すると、一切停止したり巻き戻しなしに、編集ポイントごとにファイルを分けて保存してくれました。カメラは同じものなのに、PCとソフトのほうが進化してくれていたのです。

 テープレコーダーと違って、もうテープを録画・再生するデオカメラも買えなくなることでしょう。これを機会にとりくもうかなぁ。(過去に水没で買い替えたことあり)

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2013年4月28日 (日)

スリープ対応

 久々にソースファイルを開けてみてびっくりしました。スリープに対処するサンプルコードが貼り付いていました。必要性はわかっていたけど使い方がわからず放置してあった…orz

 ちょっと不安だったのは、このソフトでスタンバイを止めてしまって、終了時に回復したとして、他のソフトのスタンバイに影響しないかということでした。録画中にスタンバイし始めたらやばい。

 MSDNを読むと、「システムのアイドルタイマがリセットされるだけ」の方法があるのがわかりました。これなら行儀の悪いソフトにならないで済みそうです。
 思ったより簡単に実装完了。

 いろいろ記事を読むと、スクリーンセーバーでは条件付きとか、システムをフックするやり方やダミーのマウスインプットを送る方法とかいろいろなことがあるようです。ちゃんとVB6のころから知られたことのようでしたが、必要となるまでは気づかないのが素人です。

 ついでに、二つのプレーヤーの再生・停止ボタンをトグルに作り替えました。

 さて、ニーズの限られたニッチなソフトですが、左のペインからダウンロードできるようにしました。悲しいかな、セキュリティソフトが警告を発します。

          *                  *                   *                 *

 スリープつながりで。

 Radiko録音ソフトのRadikaで、このところ続けてスタンバイ復帰からの録音に失敗します。どうも復帰してから10分弱サーバにつながらないようで、そのあと録音をはじめます。ネットでも情報がないので、自分の環境のせいでしょう。録音開始を10分早めるか、別なソフトで10分早く起動しておくことで対応できそうな気はしますが。

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2013年4月27日 (土)

プレーヤーに機能見落とし

 聞き集めている昭和の名人たちのCDに残る編集痕がわかったって意味があるとも、自分でも思えませんが、見つけてしまうとうれしくなってしまう自分もいます。

 間を詰めてある音源を比べるには、縮められたほうの音源をわずかに停止して音が追い付くのを待ちます。そうやって探すので、クリックを常にしています。

 差のない音源を比べるとき、クリックはしませんがマウスは常に動かしてます。

 だから昨日までずっとわかりませんでした。キーボードとマウスを触らないで聞いているだけだと、PCが設定した時間に画面を落とし、そしてスタンバイに移行してしまいました。
 長時間、触れないまま動作し続けるソフト、たとえばブルーレイのプレーヤーや、WMP、ラジコを録音するソフト。これは省電力に移行しては困ります。ところが私の比較プレーヤーにはその機能が実装されていないことに気付かされました。
 こんなことも気を使わなければならなかったんですね。

 MSDNで調べると、SetThreadExecutionStatusを使えばよいことはわかりました。「…長時間ユーザー入力がない状態でビデオを表示するには、ビデオプレーヤやプレゼンテーションアプリケーションなどのマルチメディアアプリケーションで ES_DISPLAY_REQUIRED を使います。…」

 まだ実装したことがないのであと数日かかるような気がしますが、課題ができてしまいました。

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2013年4月25日 (木)

可楽 落語の蔵(テイチク)

 すぐにやるつもりのことが、多く手を付けてほっといてありました。可楽のCDを借りなおして、重なる音源をチェックするのもそのひとつで、ようやく終わらせました。

 昔の記事をひっくり返すのも面倒ですから、経緯をもう一度書いておくと、「悋気の見本」は、エニーの可楽全集に収められた新作落語です。
 夫が妻にもう少し、妬いてほしい、その焼きもちの見本の夫婦を見に行こう。行くと夫婦げんかが始まるので、よく覚えておきなさい。しかしだんだんエスカレートして奥さんが旦那に食いつくまで行くので、「あれほどには及ばない」。

 文楽の「かんしゃく」や今でも演じられる「堪忍袋」と同じ益田太郎冠者の新作です。他愛のない噺ですが、売れる前の志ん生も演って、その速記が戦前、雑誌に掲載されたのが落語で生活ができるきっかけになったそうです。その速記は、「別冊歴史読本・落語への招待2」に復刻されたのを読んだことがあります。

 冒頭のあいさつの中に、”ただ今はまた大変きれいなご婦人でございまして”と前の演者を受けた言葉が入ったのを削っただけです。ラジオ放送の録音を紹介していただいて、そこで元を聞き、探すと「落語の蔵」の音源には残っていた、というにすぎません。

 全然大したことじゃないですし、単独の話として残すには不要といってよいでしょう。でもCDのカットには、言葉狩りもありましたし、クスグリをバッサリ切っているのもあります。だからとりあえず、テイチク・落語の蔵の全音源を確認してみたというわけです。

 2009年発売、落語の蔵:可楽CDは8枚、24高座ですが、同年にキング「昭和の名人」も出て、すべてが重複音源となりました。だからこの件がなければ扱わなかったでしょう。
 うち、大部分が2006年のエニー「可楽全集」との重複、いくつか過去のコロムビアやポリドールとの重複です。比べてみると、音声レベルがやや高いことに気づきます。
Kurakaraku

 しかし、意味のあるカットは「悋気の見本」のものだけでした。「品川心中」でも”昔”と一単語切ってありましたが、カチン!という雑音と重なっているからです。
 並行再生すると、ずれていくのですが、あとは、「らくだ」で”味秋、いや味覚の秋”、「巌流島」で”その武士をさむ、島に残し”と言い間違えたところや、言葉がつまった箇所、どもり、伸びた間を修正したものばかりでした。
 そんな理由なので、エニーにはそちらにしかない音源もあって欠かせないですから、重要性は下がるといえるでしょう。

 東京では、北区・板橋区・大田区・品川区・新宿区・世田谷区・文京区・港区・稲城市・立川市・八王子市・羽村市です。我孫子市、さいたま市・草加市・伊奈町に数枚あります。

 落語の蔵ウエブサイトで「悋気の見本」はじめ、全24高座を購入もできます。

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2013年4月20日 (土)

やってる!

 haveと過去分詞を並べた現在完了形(この名前、あまりよくないですね)も中学校では、あと継続の用法が残ってます。うちでは「自分のこと→英語で表現」というパターンを取り、「英作文」を極力避けています。でも継続は、授業内の時間で行動が収まりません。

 だいたい、have knownなんて行動は目に見えないです。そこで、年表を作らせ、いつ誰と知り合いになったか整理、どんな人物かも含めて逐次英語でレポートする。
 家族・祖父母がいつから今の家に住んでいるかリストアップして表現する、くらいしかまだ思いつきません。開発を要する項目となっています。

 昔、I have studied English for 3 years.とかやりませんでしたか?これはどうも現在完了進行形で言われることも多いようで、ネイティブのサイトを見ても、have been studying とどう違うかみたいな質問がたくさん投げられています。日本人の英文法解説HPで、have ...ed とhave been ...ing に明確な役割分担を与えている人もいますが、どうもそうじゃなく、気分のようです…。
 なんてんで、どうも歯切れが悪い。中学の教科書ではもうバッサリ、known・lived・been しか例に出さずに逃げてます。ところが市販の問題集ではhave played since ...なんてのがボコボコ出てくる。ずいぶん前に、ある教科書会社では「継続に使える動詞は限られる」と言いきってました。(否定文ならなんでもあるわけですけど、否定なら完了も経験も継続も一緒の意味になっちゃいます)

 それに、since last week はよくて since one week ago はダメ、いやいやOKなど、これもネイティブの中でも意見が割れるところみたいですね。"ら"抜きみたいなものか。

 そんなこんなで、ちょっとお茶を濁したような授業になってます。改善必須。
 アイドルを出して、いつから好きか競わせるのも考えましたが、けっこう男子中学生はアイドルを好きじゃなかったりもする微妙な年齢です。

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2013年4月18日 (木)

完了!

 これを教えるときは、動作をさせてその終了時に英語をいわせます。

 1.コインを3つ立てる I have stood the coins.
 2.トランプ7枚でピラミッドを作る I have built a pyramid.
 3.迷路をわたして、ヨーイドン I have finished.

 これくらいやると、文字を書く課題になんと言ったらいいか子供たちも予想をつけます。次の回には、「百人一首を3つ書きなさい」
 ところがこれが書けなかった。私が現役教師だったときは学年を挙げて百人一首を競ったものですが、もうやらなくなってました。

 じゃあ「有名な俳句」に変えましたが、これも1つ思い出せるかどうか。

 実は国語もその当時から変わりつつありました。文学の解釈ばかりの授業から、人前で発言するには、という方向になってきていました。
 望ましいことですが、そのしわ寄せがこんなところに出てました。こりゃ「千早振る」や「崇徳院」が滅びる兆しかも。

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2013年4月16日 (火)

聞いたことがある歌

 週に1回だけの授業なので、英文のルール・文法を教えることも必要です。しかし、文法を教えても、常に自分に当てはまることがらを英語で言わせる訓練は続けなければなりません。

 イントロクイズをすることにしました。用意したのは幼児にが耳にしたであろう曲。「お弁当の歌」や「バナナの親子」「こぶたぬきつねこ」などを用意しました。

 早いものがちでは、そんなことを言ってるヒマはないので、一人に1曲を割り当てて聞かせ、わかったら"I have heard it."と宣言して答える…

 実際やってみたら、ちょっと考えすぎでした。"I know it."のほうが適切で言いやすい。経験を英語で言わせたいなら、何曲か聞かせて、これを聞いたことがある、これは聞いたことがないというシチュエーションのほうがよかったと思いました。次の学年の子はそうしましょう。

 ポンキッキシリーズが終わってしまったのは痛いです。「納豆をおいしく食べるには」とか「働く車」とかいい曲があったのに、今の小中学生の経験にはまったくないのが残念です。

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2013年4月14日 (日)

小さん 古典落語集大成(AMON)

 ちゃんとメモを確認して記事を書いていたつもりでしたが、落語LPを一件見落としていました。今度こそ、図書館LPは最終です。

 文京区小石川図書館のレコード室に、小さんの未CDレコードがありました。「古典落語集大成 柳家小さん大全集 第一期」第1巻・第2巻です。新宿区中央図書館には第5巻・第9巻があります。

 このタイトルから見ると、小さんにも第二期、さらに小さん以外の噺家もありそうですが、AMONレーベルでは小さんのものしか見つかりません。落語はろーのリストを見ると大量にあったようです。一巻レコード2枚組、全13巻の構成らしい。AMONはビクター関連のレーベルのようですが、今となっては情報を得ることができません。
 ビクター自身は小さんをほとんどといっていいほどCDにしていません。小学館の小さん全集が結構AMONの音を拾ってくれて入るのですが、大半はその後どこからも発売されていないようです。
 去年も小さんは新音源のCDが出ているのですから、こういうのを出してくれてもいいのになぁ。

 残ったこの4枚のレコードの中では、未CD高座は2つだけ、第1巻の「竹の水仙」・第5巻の「試し酒」です。両図書館ともかつては多くのレコードを所蔵していたはずなので、失われたものが惜しまれます。
 「竹の水仙」は他に1つしか音源が出ていない、小さんには珍しい高座です。こういう落とし噺以外の噺をやること自体もあまりなかったのではないでしょうか。落語研究会の録音だそうなので、この5月に発売されるDVDに入るかも…?

 レコード再生環境のある人はどんどん減っていると思うのですが、不要になった落語LPはどうなっていくのでしょうか。このLPを中古ショップで50円で買ったというブログも見かけました。オークションにでて、次の行き先があればいいのですが、処分されたら大きな損失です。

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2013年4月12日 (金)

正蔵 真景累ヶ淵~通し(ワーナー)

 間にCD情報をはさみましたが、図書館落語レコード情報の続きです。

 圓生は、正蔵のゆっくりした喋りを過度であると批評しました。私もそう感じます。だから圓生と正蔵で同じ噺をやるのを聞くと、圓生に軍配を上げてしまいます。ま、口跡なめらかさも歌い調子までいってしまうと、今度は言葉が耳に入りづらくなりますけど。

 圓朝の続き物人情噺は、今や寄席でかかることがありません。真打が毎回続き物をかけて毎晩客を集めるという興行形態は、近所の客を前提としなければ成り立ちません。今では手がける人も少なくなってしまいました。志ん朝も「豊志賀」の段しか残しませんでした。
 現在では、歌丸さんがきちんと演ってますね。

 圓生は、通した口演があったのかどうか、「百席」にはあるものの、ライブではまとまっていません。

 正蔵も残しています。クラウン「怪談噺・幽霊噺集成」のものは、あちこちの口演の寄せ集めですが、時期が早いだけにこちらの高座のほうが出来がいいと思います。
 1978年に、通しで「真景累ヶ淵」を遺したのは、圓生百席(の前身の「人情噺集成」レコード)の影響はあったのでしょうか。これは、スタジオ録音です。
 それが、コロムビアから通販商品(!)で出ています。

 当然、図書館にはおいてないのですけれど、元のワーナーのレコードのリマスター・再発売です。

 なので、たった一つだけ、そのレコードをおいてある図書館があります。埼玉県立熊谷図書館です。
 借り手あまたという商品ではありませんから、ジャケットからきれいな状態で保管されていました。レコード特有のスクラッチノイズもほとんどありませんでした。
 内容は「宗悦殺し・総門の長屋・宗悦の亡霊(クラウンCDはこれを流用)・豊志賀の死・浄善ヶ淵“お久殺し”・土手の甚蔵・お累の婚礼・勘蔵の最期・迷いの駕籠・惣右衛門殺し・湯灌場・聖天山」となぜか「深見新五郎」の段が抜けています。クラウンCDでは「松倉町の捕り物」として演じているのですが。
 また特典として、「古累“親不知”」、芸談「圓朝あれこれ(一朝のこと)・(累ヶ淵異聞)」が収録されています。
Shikeiall

 記録として貴重なのですから、通販ではなく普通に販売して図書館に持たせるべきだと思うのです。

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2013年4月11日 (木)

新しい図書館

 老朽化に伴って、建て替えられる図書館もあります。都内各区の図書館は都立住宅の一部を使っていることが多いですが、都立住宅自体も建て替えの時期を迎えています。

 これまでに訪問した中では、千代田区立千代田図書館が区役所建て替え、さいたま市立中央図書館が駅前再開発で商業ビルの中に新しくなっています。豊島区立中央図書館・府中市立中央図書館は地域諸施設をまとめたビルに移転しました。
 板橋区も高島平図書館、蓮田市立図書館、久喜市立菖蒲図書館は新しいきれいな建物です。
 新宿区立中央図書館は、耐震性に問題があるので、まもなく閉館、移転する予定です。現在の場所にも地域図書館を新築して機能を残すそうです。

 古くからの図書館でもネット時代を反映して、無線LANを開放する例もありますが、現代の図書館はPCのスペースを充実しないわけにはいきません。

 墨田区では、京成曳舟駅前再開発で建設された、マンションの2階にひきふね図書館を4月1日に新設しました。新設といっても寺島図書館とあずま図書館を閉館してのオープンです。
 週末に寄ってみました。あの「東京図書館制覇!」のサイト主もまだ訪問していないそうです。
Hikifune

 エスカレーターで2階に上がり、ドアを入ると異空間(図書館としては)です。その階は検索と貸し出しカウンター、展示スペースです。今は曳舟川を中心にした古写真が並んでいます。
 書架は階段を上がった3階です。上がる階段のわきには、銭湯のジオラマが3点楽しめます。再開発で取り壊された曳舟湯の外観・脱衣場・浴場です。
 あまり広くなく、部屋もウナギの寝床です。上がりきったところにネットコーナー。反対側に並んだ書架を超えてすすむと左手に折れる形で部屋が続きます。そこには電源もある閲覧ブースが並んでいます。ご当地作家のスペースもそこにあり、岩波書店の「圓朝全集」第1巻がそこに置いてあります。

 ネットから見ると、墨田区図書館サイトにまだページはできていないし、地図も更新されていません。新設の混乱からなのか、蔵書検索がおかしいのは困りものです。落語音源を検索すると、多くの「未収蔵」CDがヒットするのです。よく見ると、以前に借りたことのあるCD・テープが「未収蔵」になっています。ところが検索方法を変える(落語家→タイトル)とちゃんと検索できたりもします。
 システムの整備はこれからというところでしょうか。都内横断検索との接続もまだです。

 そういえばAV資料の落語スペースに、旧図書館にあれだけあったカセットが一つもありません。移動・整理の途中であればいいのですが、統合をきっかけに処分などということがないように祈ります。

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2013年4月10日 (水)

ユニバーサルから返事

 ご回答いただきました。ありがとうございます。

 「今回の「宿屋の富」は大変保存状態が悪かったのですが、特殊技術で綺麗にしてお聴きいただけるようにした貴重な音源です。

 また、「塩原多助~四つ目小町」はキングから出ているものと同じです」

 ★情報は正しかったわけです。

 「四つ目小町」については、「昭和40年5月27日/放送演芸会」というデータと「1966年1月28日 東横落語会」という辞典のデータに矛盾があります。まさか、順序が逆ならいいのですが、口演の数か月前に放送できるはずがありません。調査の結果訂正されたと受け取ってよいでしょうか。
 「強情灸」は質問しませんでしたが、この類なのでしょう。

 結論:「NHK落語名人選 五代目古今亭志ん生」セットで手に入る新音源は2つ。1席1万円近く…。考えてしまいますね。

※ 追記:キングのCDには「四つ目小町」は、「1965/05/14 東京落語会第71回 ヤマハホール 収録」と記載があります。辞典の誤りでした。

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NHK落語名人選 五代目古今亭志ん生(ユニバーサル)

 コロムビアショップから返事がきました。ユニバーサルとNHKに問い合わせてくれたそうで、迅速な仕事に頭が下がります。

 「「ポニーキャニオン様のものは、『古今亭志ん生 名演集(三十三)』(PCCG.00316)と同音源と思いますが、これはニッポン放送(1957年6月19日)の音源です。D9450『NHK落語名人選 五代目古今亭志ん生全集』はNHKの放送(1961年9月1日・圓朝名作選4)の音源ですので違うものです。初CD化です」

 というわけで、これは今まで世に出ていない音源ということです。
Shinsho1

 並行して次々情報が見つかりました。
 デジタル朝日新聞の2012年6月30日の記事に「志ん生の44席、CD全集で再び」と書かれています。気づかなかったけれど去年の商品だったのですね。

 本家のユニバーサルのサイトには、CDごとの演目リストしかありませんが、コロムビアショップには各CDの演奏時間が載っています。
 通販サイトでもっと詳しい情報がでているところもありました。ライトアップショッピングクラブでは、さらに演目の情報を「火焔太鼓(昭和36年12月7日/放送演芸会)」のように掲載しています。
 このサイトでチェックしてみました。

 「おかめ団子」「岸流島」「鰍沢」は予想した通り、NHKの映像、過去にDVDででたものでした。「山口屋のゆすり」は上記メールの通り。「宿屋の富」も「昭和35年5月26日/放送演芸会」と、これまでにない音源です。

 データに間違いなければ、「山口屋」とカップリングの「四つ目小町」も「昭和40年5月27日/放送演芸会」とあり、該当する音源が過去に見つかりません。
 「強情灸」も同一データが見当たりませんが、再放送などでデータが変更された可能性もあります。

 NHKが3つの新音源を出したことになります。「四つ目小町」については、今度はちゃんと、ユニバーサルにメールで質問しました。返事待ちです。

 図書館には入らない通販商品ですので、もう少しネットで情報を探してみようと思います。

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2013年4月 9日 (火)

志ん生、新たな音源なのか?

 最近のことですが、志ん生の「塩原多助」の音源が気にかかって問い合わせ中です。「NHK落語名人選 五代目古今亭志ん生」というCD15枚組のセット商品が検索にかかりました。

 題名からして音源はNHKということでしょうか。気になるのは、★マークのついた初CD音源5つです。たしかに志ん生にして、未だCD化されていない高座があるのです。例の「志ん生全席辞典」にもいくつか、漏れがあることは知られています。そこを”落語はろー”は補ってリストを完成しています。

 初CD音源を確認すると…「おかめ団子」「鰍沢」「岸流島」「宿屋の富」…。
 このラインナップからのあくまで推測デス。講談社の「志ん生復活落語大全集」DVDに収められたNHK映像だとすれば合点がいきます。初CDには間違いがない…?

 ところが「塩原多助~山口屋のゆすり」はポニーからCDになっているはずです。もしHPの情報が正しければ、初CD化どころではない、これまでに知られない初商品となります。

 「志ん生の没後40年(近く)過ぎた今でも」と解説しているので、ポニーより後、最近出たはずです(1973年没)。

 タイトルがポリドール=ユニバーサルのものと酷似していますが、制作はユニバーサルです。コロムビアミュージックショップも扱う通販商品です。見つけたコロムビアショップに、つい焦って、問い合わせをしてしまいました。

 それにもかかわらずすぐに返事をくれました。「『古今亭志ん生 名演大全集 36. 塩原多助(山口屋のゆすり)/替り目/抜け雀』(PCCG.00728)と、D9450『NHK落語名人選 五代目古今亭志ん生全集』とは別の音源となっております」

 これは私の質問が悪かった。おなじ「大全集」の「38 塩原多助~道づれ小平 上・下」も内容は「山口屋のゆすり」です。再度質問を折り返して待っているところです。時間がかかるようなら本家ユニバーサルの通販窓口に質問してみます。

 もう1つヒントがあって、CD1枚の収録時間がHPに記載されています。「山口屋」+「四つ目小町」で65:48。キングの「四つ目小町」は東横の音源だという疑問もありますが、
「道連れ 上」24:49 「道連れ 下」25:49 「四つ目」33:33
で計算が合いません。なによりNHKの音源でもないです。(ちなみに、ポニー「36 山口屋」27:17)

 どういう返事が返るか楽しみではあります。同時に出版社の間違いの可能性も高いと見込んでもいます。このブログ記事を見て早まって買ってしまうことがないようにお願いします。

 冒頭部分の試聴システムが望まれますが、仮に新音源でも、CD15枚セット19800円で1音源では割にあいません。いつかバラの商品になるのを待つのが得策です。

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2013年4月 7日 (日)

江戸大地震之図

 BSで放映された安政大地震の直前から復興までを絵巻で描いた資料をようやく借りました。コメントでいただいたとおり、講談社「秘蔵日本美術大観 5」(1996)にありました。所蔵図書館に行けばすぐに手元でみられるのは分かっていましたが、美術書ということで大きさと重さが心配で、地元図書館に取り寄せることにしました。
 焦る必要もなかったので、先週日曜に申し込んだら、通常2週間はみるところ、たまたま3日で届いていました。
Hizobijutu

 この美術書は、「大英博物館」からはじまり、所蔵館別の構成で、第5巻がチェスター・ビーティー・ライブラリーの絵画コレクションがおさめられています。チェスター・ビーティー卿という鉱山王が、膨大なコレクションを故郷のダブリンに寄贈しました。

 彼が1917年に世界一周した折に日本で蒐集したようです。

 当然、そのHPのギャラリーには一部の収蔵品が紹介されていますが、今回目的の絵巻は見当たりませんでした。この本を借りるほかに見る方法はなさそうです。

 予想した通り、41 x 28.7の大きさで、化粧箱に収納されています。地元で借りることができたのは正解でした。

 この巻に「安政大地震災禍絵図」として、該当の絵巻物が見開き6ページにわたって掲載されています。ここに収められたのは、東大のものの写本だといわれています。

 しかし、いかんせん絵巻を収めるには大判の書籍でも不足です。TVでは全画面をアップで映しだしたわけではなかったので、今回借りてみたのですが、かなり縮小されていて細部まで鑑賞するわけにいきませんでした。
Anseibook
 それでもカラーで印刷されているのは幸いでした。資料の半分はモノクロなのです。

 地震前の晩秋の風情や、商業地のにぎわい。寝静まった街を地震が襲い、家が崩れる。遠方に火災はやがて身近に迫ります。

 逃げ惑う人々と逃げ切れない人たち。地震後の火災で焼死した家族を悲しむ場面には、広島原爆や東京空襲後を思わせる炭化した遺体が描かれています。
Burn
 被災者が持ち出したふすまや畳で囲いを作って当面の生活を始める姿。やがて復興が始まり、江戸城の堀の向こうにはめでたい鶴と富士山で終わります。

 やっぱりもっと大きな絵で見たいと思いました。書籍の厚みもあって、中央の綴じの部分は平らに開きません。国宝島津家文書の一部なのですから、広くデジタルで公開してほしいものです。

 つまらないところに気付きましたが、江戸時代の雪だるまって、ダルマを大きくした形なんですね。
Snowman

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2013年4月 6日 (土)

柳枝(2)

 ビクターから、1500や落語特選のような古いシリーズでは出ていなかったようで、現行のビクター落語CD3枚のみです。ダブリ音源は1つだけで、「花色木綿」がコロムビアとかぶっています。こちらがノーカットとなります。
 
 これは、足立区・板橋区・北区・品川区・台東区・豊島区・八王子市収蔵、さいたま市・所沢市にも見つかります。
Vzcg703

 なお、先月の「志の輔落語DEデート」でこの「宮戸川」がかかりました。ビクター落語より長い再生時間がアナウンスされたので期待をしましたが、聞き比べたところ違いは見つかりませんでした。

 コロムビアでは、柳好とのカップリングなどで出ていますが、CDは、ベスト落語の1枚で決まりです。「花色木綿」がビクターと重なっていて、こちらは"ツンボ・女中・キチガイ"の語を削除してあります。結果、「王子の狐」だけが必要となります。

 大田区・品川区・豊島区・文京区・あきる野市・日野市、三郷市・川口市にあります。
Bestryuushi

 コロムビアからはもう一つ、落語名高座全集のカセットに、あまり見かけない噺、「五月幟」の録音が残っています。
 このカセットは練馬区・品川区・多摩市と四街道市にあるのみです。
Ryushict1

 クラウンの廓噺・艶噺集成には「宮戸川」が、怪談噺・幽霊噺集成には「野ざらし」が収録されていますが、この「野ざらし」が、ポニー音源(未発見)と同じなのですが、そちらでカットされたあいさつが残されているそうなので、必須となります。
 これもまた、シリーズ名や出版社名が図書館に登録されていないこともあり、検索が厄介でした。結局、春風亭柳枝で検索して一つ一つ拾わなければなりませんでした。

廓噺…のほうが 荒川区・大田区・新宿区・府中市、市川市、(三島市にも)
怪談噺…が 荒川区・板橋区・中央区・八王子市・日野市・東久留米市
Kaidanryushi  Kuruwaryushi

 テイチク ラジオ名人寄席には、「狂歌家主」が記録されています。他の演目は重複です。他の出版社CDでは「節分」で似た噺をやっているので珍しい。

このシリーズは柳橋・圓生で取り上げたと同じ、東久留米市・狛江市・三鷹市、吉川市・ふじみ野市・新座市、旭市・富里市に存在します。

 結果、「落語はろー」リストに4音源不足でしたが、図書館も健闘しているといったところでしょうか。

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2013年4月 5日 (金)

柳枝(1)

 柳枝の音源のありか(図書館での)が、ほぼ判明したので、2回に分けて記録します。

 私は放送・配信される高座はできるだけ見聞きするようにしているのですが、このところ、続けて若手の高座の拙さにがっかりしました。柳枝ほどの口跡の良い人は見当たりませんでした。

 愚痴はそれくらいにして、順に音源をまとめていきましょう。数は少ないですが、この時代の人気演者の常として、出版社を超えてダブリがあります。

 筆頭はいつも通り、NHK落語名人選から。CDは1枚だけ。このシリーズは演者を選ばず多くの図書館にありますが、都内ではほとんどの区と12の市に見つかります。埼玉でも県立図書館をはじめ、6市に。千葉でも6市にあります。
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 つづいて、ポニーの名演集。これはテープの時代からありますが、CDジャケットも昔のイラストのままです。
 3枚ありますが、あとで出たキングのシリーズに収録された演目も多く、名演集1の「山号寺号」「たらちね」、3の「花筏」だけが必要になります。

 荒川区・江戸川区・板橋区・大田区・葛飾区・北区・新宿区・世田谷区・台東区・豊島区・中野区・練馬区・文京区・港区・国分寺市・狛江市・立川市・多摩市・八王子市・東久留米市・日野市・府中市・福生市・町田市とこれも多いですね。埼玉だと、県立・深谷市・春日部市・川越市・さいたま市です。千葉では流山市と白井市。3枚そろっていないところもあります。
Meienryushi

 なお、カセット・レコードの名演集には「宗論」も収録されています。

 キングの昭和の名人シリーズはCD2枚です。これがポニーと音源丸かぶりで、重ならないのは「宗論」「ずっこけ」「金明竹」だけです。ここまでキングが引き受けたからにはもしかするとカット部分の復活があるのかと思いました。どの音源も数秒ずつ違います。しかし全部比較しましたが内容は同一でした。(間が違ったり、追い出しが長かったりはある)

 江戸川区・大田区・葛飾区・北区・世田谷区・台東区・豊島区・練馬区・文京区・港区・渋谷区・狛江市・多摩市・八王子市・東久留米市・日野市・府中市・町田市と東京には多いですが、他では千葉市・浦安市・我孫子市・匝瑳市・香取市・旭市・東金市・横芝光町、所沢市・川口市・さいたま市・志木市・伊奈町にも見えます。
Showaryushi

 キングからはもう1音源。テープのみで、「百人坊主」が出ています。これは、続・お笑い福袋というシリーズで、大田区大森西図書館が所蔵します。埼玉県では川越市になぜか2本あります。

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2013年4月 2日 (火)

柳田格之進(6・後)


 浪曲とはこういうものでしょうか。「水清ければ魚棲まず、人賢なれば友無しとはよう言うた」という調子で始まります。要所要所に「一夜明くれば元旦の、何処も同じ松飾り…」と五七調の語りが挟まります。

 彦根の家来柳田角之進は実直すぎて、浪人し、浅草馬道の寺に借家します。奥さんは早くなくしていたので、娘お絹と二人暮らし、なにすることなく遊んで暮らします。碁会所で萬屋源兵衛と知り合って、店に碁打ちに通います。
 源兵衛宅では、柳田をなにくれともてなしますが、世辞も言わないので店のものには受けが悪いと伏線を張ってあります。

 金がなくなったときの番頭・徳兵衛とのやり取りには、「五十両を小遣いにして処理しなさい」といった落語と同じ設定が出てきます。
 番頭が柳田宅に掛け合いに行き、金を返す話になります。お絹が縁を切ってくれと申し出、許されると身売り話。源兵衛が金に驚いて様子を見に行かせると、書置きがある、と現行の落語と筋運びが変わりません。

 正月に湯島で番頭と再会した柳田は、青山の松平家の留守居役という大出世をしています。そして首をもらいに店に行き、碁盤をたたっ切ります。

 柳田をもてなす間に事情を知った、主人源兵衛は席を外して、お絹を身請けして養女にして戻ります。
 「私どもには子供がございません。幸いに娘をやろうという者がございました」と絹を合わせます。柳田は「婿を世話しよう。親子の縁を切っているから親(柳田)に苦情もあるまい」と番頭・徳兵衛と結婚させます。ここで番頭が48歳であることが明かされます。娘の絹は19歳。年は違っても柳田の家も萬屋も栄えて、目出度しめでたし。


 時期は先かどうか出版年ではわからないものですが、この講談の出だしは「ならぬ堪忍をよく守って、双方家繁盛致したという御目出度い講談」です。
 井伊家の家来の柳田覚之進、娘・絹、主人・萬屋源兵衛、番頭・徳兵衛が、現行落語や2の浪曲と同じ筋立てで進みます。主人源兵衛は柳田に男惚れしていると言明しています。
 やはり松平家に仕官した柳田と番頭が湯島で出会い、源兵衛は喜んで手討ちになろうと覚悟します。
 碁盤を斬って両名を許した柳田に、お嬢様はどうしましたと尋ねると、親子の縁を切って身売りをしたとの返事に驚き、吉原に詳しい番頭・利八に確かめます。
 松葉屋は萬屋も金を貸している遊郭で、綾衣という源氏名で出ていることがわかります。待たされた柳田はもう帰ろうとするところでしたが、「武家から娘を一人もらいました。武家ですが喜んで承知してくれました」と身請けしたお絹を引き合わせます。
 娘は縁切りをした身なので、「今更お父様と名乗るわけにもいかない」。柳田も「無事でいたかと」声をかけることもできない。
 そして番頭徳兵衛を婿にするようはからって、柳田は寿を祝います。番頭・お絹が萬屋を相続することになり、柳田は松平の殿様から目をかけられてますます御家ご繁盛と結びます。

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 柳枝の噺とちがって、どれも娘の行く末に気を配っていることがわかります。1の講談など、筋が大きく異なっていて、娘は無傷で戻り、番頭との年の差も気にして、息子・徳三郎という結婚相手を作っています。明治の頃から同じなんですね。

 WEBにいくつか、志ん朝の「柳田格之進」に、「ハッピーエンドにするため、無理に娘が結婚するようにした」といった批判が見られました。それが的外れであることがわかったのは収穫でした。
 また、当時「親子の縁を切る」と、その後の行動に「名乗りもできない」などと大きな制約をかけることが、共通認識だったこともわかります。
 ながなが柳田に、お付き合いありがとうございました。
 

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2013年4月 1日 (月)

柳田格之進(6・前)

 これで最後の蛇足です。

 講談ではストーリーはどうなっているのか。京須氏の「ガイド落語名作100選」では今でも講談の席にたびたびかかるとあります。WEBではその通り口演の記録に出会うのですが、探し方が悪いのか、講談CDが見つかりません。

 そこで、講談速記にあたることにしました。でも、これがない。いくつか図書館で講談速記全集を開いても「柳田格之進」、「碁盤割」がないのです。なんといっても、講談の書籍を検索すると、講談社の本が軒並み引っかかって邪魔をします。検索システムがおもんばかってくれて書名だけでなく出版社名まで探してくれているのでしょう。

 そんな中、国会図書館で3点、速記を見つけました。すべてデジタルデータとなっていて、2点はインターネット公開されています。のこり1点はデジタルですが、館内公開ということで訪問して印刷を依頼しました。

1.桃川実 「桃川実講演・柳田堪忍袋」(明治35)
2.桃中軒雲右衛門 「雲講演全集・柳田角之進」(大正6)
3.神田松鯉 「続講談落語集・柳田堪忍袋」(明治44)

 3の保護期間が終了していないのは、複数演者のアンソロジーのためでしょう。2は浪曲です。それぞれ大幅に肉付けされていますし、デジタル公開もされているので、あらすじを記します。


 「エー、今日より柳田萬齋の堪忍の額面と申しまする講談を申し上げます」とはじまります。柳田は人付き合いのできない性格で、讒言で備前家を浪人すると、細君は気を病んで亡くなります。
 娘のおみちを連れて江戸に出て、浅草に居を構えます。なにしろ、手習いや素読の指南の能力はあっても、好まず、傘貼りや鰻の串削りなどで生計を立てます。
 やがて萬屋徳兵衛と知り合って碁盤を囲むうちに金がなくなります。この徳兵衛は勝ち逃げをしたと柳田に腹を立てていますが、番頭の金兵衛が柳田を疑うと、そんなことはないとかばいます。
 そこで、息子の徳三郎が姿を見せて、柳田の潔白をうけあいます。もう、何のためのキャラなのかわかりますね。番頭は丁稚の長松を連れて柳田宅にいきますが、柳田が応対するなり「この裏は抜けられますか?」と落語ばりのクスグリが入ります。のちのちこの長松との掛け合いが間に入ります。
 番頭の疑いに立腹した柳田は刀に手をかけますが、娘おみちがとどめ、金を返す話になって番頭は引き揚げます。

 父娘二人になって、柳田は疑われては切腹するしかないと覚悟を告げます。するとおみちのほうから、吉原に身を売ってくれるよう言い出します。
 すると、話を聞いていた隣人の念仏市兵衛が、たまたま女衒で、松葉屋半蔵の信頼が厚いと口を挟みます。しかも松葉屋の楼主が実に話の分かる人間、1年間五十両を貸して、娘は見世に出さずに預かるだけということになります。文七元結の設定ですね。
 その金は「主人・番頭・息子の首をもらう」との約束のもと、金兵衛から徳兵衛にわたり、あんな浪人と付き合うのではなかったと番頭をねぎらいます。

 暮れに、煤払いの胴上げで、額の裏の財布が見つかります。後悔して柳田の家に人をやりますが、その二日前に立ち退いていますし、隣家の念仏市兵衛も急病で死んでいたので、事情を知る者がいなくなります。

 年明けて、年始帰りの番頭は柳田と道で出会いますが、そのとき柳田は仕官などしていません。それどころか破れ扇で顔を隠して道に茣蓙を敷いて謡曲を歌っています。なんと乞食同様の暮らしです。
 銭を恵もうとした番頭から、金発見の事情を聴いて、柳田は徳兵衛かたに同行します。

 そこで徳兵衛の女房・息子を巻き込んだ主従のかばいあいがあり、柳田は彼らを許し、碁盤をたたき切ります。
 そこで酒宴となり、事情を知った徳兵衛が、おみちを身請けして、息子徳三郎と娶せることになって一件落着。
 その後、柳田は娘夫婦とは別に向島白髭に隠居しました。

 ブログの字数が尽きようとしています。もう一回だけお付き合いください。

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