« 1分間息を止めて | トップページ | How to ...はいいけれど »

2013年6月 1日 (土)

風雲児たち 幕末編22

 Amazonは遅くなったのでしょうか?最近は新刊を買っていませんが、たいていは予約してあると発行日に届いたものです。
 それが今回は2日遅れ。

 これも以前からの継続で4年ぶりに注文をしたStar Trek Into Darknessも発送が再来週の予定だし。

 でも「風雲児たち」22巻をようやく手に取ることができました。雑誌連載中に全部立ち読みで読んでいるんですが、単行本で所有するのが楽しみなのです。追加もありますし、細かな訂正も入っています。

 22巻では、桜田門の変の見届け役たちの始末と、後半では咸臨丸のアメリカ到着。正使に先立ってサンフランシスコについた咸臨丸がこんなに大歓迎されたとは知りませんでした。みなもと先生の筆をとおってはいますが、目からウロコのことばかりです。
 今回は、咸臨丸日本人乗組員の名誉を守ったアメリカ人船長の逸話が白眉。ぺらぺら浮かんだことをしゃべるのは、芸人くらいでいいんですね。

 アメリカは間もなく南北戦争に突入するのですが、この日本使節団訪問も影響したんじゃないか、なんてことを雑誌今月号では言ってました。そんなはずはないんで、せいぜいバタフライ効果くらい程度、ギャグだと思うんですが、南北戦争の終了は戊辰戦争に武器の流入という形で日本に影響してきます。

Fuunji22

 ご存じない方のために付け加えておくと、もともとこのマンガは幕末を描くために、関ケ原からページが始まるという、マンガとしてはとてつもない構想から始まりました。
 そして日本が開国に向かうには、蘭学の発展を書き込んでおかなければならないと、「解体新書」の出版がなかごろのクライマックス。
 「蘭学事始め」とは違う感動を味わえます。教科書にも載っていた”フルヘッヘンド”の逸話は、「解体新書」の”鼻”の項には”フルヘッヘンド”がないことから、杉田玄白の創作ではないかということもこのマンガで知りました。どうやら”フルヘッヘンド”は”乳房”の項にあるらしい。
 蘭学者たちは辞書もない中、理詰めでオランダ語を暗号のように解読していくのですが、このあたりは私の授業指導観にも影響をしています。今は翻訳の時代じゃない、と。

 鎖国の中の外国とのかかわりでは、井上靖「おろしや国酔夢譚」で題材になった大黒屋光太夫の足跡を丹念に追っていきます。高田屋嘉兵衛も描きたかったのに、編集部と意見が対立してすっとばすのを自虐ギャグにしています。
 幕末の志士たちも面白おかしくも悲しく表れて消えますが、ジョン万次郎もまた大きく光が当てられます。井伏鱒二の「ジョン万次郎漂流記」などよりもっとくわしく。このジョン万次郎だけで大河ドラマになるんじゃないかなあ。

 今、私も含めて読者はこのマンガが無事完結することを祈って、進行をハラハラしながら見守っています。そして、あと何日か、何度も何度も読み返すことでしょう。

|

« 1分間息を止めて | トップページ | How to ...はいいけれど »

コメント

Twitterの「八重の桜」クラスタで桜田門外の変の回だったかで「風雲児たち」をお勧めしている方がいました。「あ~snobさんがおっしゃってた本だ!」と、なんか嬉しくなっちゃっいました。
私は未だに読めてません。ブックオフで買おうかな

投稿: nam | 2013年6月 3日 (月) 12時41分

 私はもし今買い始めるとしたら電子で、と思います。でももう何十冊も買ってあるので、やはり並べたい。

 もし試すなら、Jコミの無料の一冊からどうでしょう。http://www.j-comi.jp/book/comic/43421

 あるいはブックオフでも、立ち読みで何冊か試してからがいいと思います。なにせ多いですから。

 ・・・はるか昔、学生時代に「カムイ伝」全冊を立ち読みしてから、箱買いしたのを思い出しました。

投稿: snob | 2013年6月 3日 (月) 17時45分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 風雲児たち 幕末編22:

« 1分間息を止めて | トップページ | How to ...はいいけれど »