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2013年7月31日 (水)

微地形散歩(実業之日本社)

 題名はもうちょっと長く、「凸凹地図でわかった!水が教えてくれる微地形散歩」(2013)となっています。著者は旅行ライターの内田宗治さん。

Bitikei

 「東京は、平らではない、複雑な微地形をなしている」「江戸時代の大規模な地形改造の姿が残っている」として、
 「地形を変えてきたのは川なので、この本では川を中心に記述を進めていく」と本書の性格を語っています。

 第一章はその通り、江戸時代の河川改修についてです。神田川、日比谷入江、内濠、外濠と節を分けて説明します。
 第二章では、神田川中流域と神田上水。
 第三章は、古川の流域。第四章は、廃川(渋谷川上流、藍染川)。第五章は玉川上水について述べています。

 内容は、歴史と現在の見どころをリンクしたガイドになっている点です。読んでいて椿山荘の庭園周辺や、今でも江戸からの湧水が続いている麻布の善福寺・下落合のおとめ山公園に行ってみたいと思いました。
 渋谷川が上流で暗渠となってキャットストリート下を流れている話はブラタモリでもやっていましたが、地下で宇田川と合流した後、下水管で芝浦の処理場に流されるのだそうです。では渋谷川の水はどこから来るかというと、落合の処理場から高度処理された水が導水管でひっぱられている…これは驚きました。水の”総入れ替え”が行われています。
 石神井川の王子での崖下への突破は自然説をていねいに説明しています。取り残され、現在は暗渠となった谷田川も、さらに西日暮里駅付近で、ここでも隅田川に導水されているなどの説明も面白かった。

 この本の最大の特徴は、カシミール3Dを使用して、立体化した地図(高度を強調してある)そのものと、それに大正時代の測量図をはりつけたものを多用しているところです。中には、古川を聖心女子大あたりでせき止めて、”渋谷湖”をシミュレートするシーンも見せてくれます。
 これからの地図処理に期待を感じさせる一冊でした。

 

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コメント

これはまた面白そう。図書館に予約してみます。

私はいま「地図の中の札幌: 街の歴史を読み解く」(堀淳一)を読んでいます。
江戸とは無関係ですが、地図つながりで。
堀氏が収集した数々の札幌の地図をもとに、歴史を語るエッセイでしょうか…。
引用されている地図の印刷が美麗で、見ていると時間を忘れます。かつて自分が住んでいた町へのノスタルジーも有るのでしょうが。
鳥瞰図も幾つか掲載されているのですが、snobさんが探してらっしゃるものでは無いようです。

投稿: nam | 2013年8月 1日 (木) 12時44分

>地図つながりで

 札幌の鳥瞰図は暗礁に乗り上げたままです。おそらくちょうど自分が生活していた時代のものだと思うので、買わなかったことを後悔したというだけなので、他のものまでは調べていませんが、ご記載の本もみてみようとおもいます。住んでいた当時の札幌市街地図はたしかどこかにしまいこんであるはず…。大きく変わっているのでしょうね。

 前回の「空から日本を見てみよう+・札幌①②」は楽しみました。藻岩山のロープウエイはなくなって、モーリスカーになっておどろきました。

投稿: snob | 2013年8月 1日 (木) 16時05分

ええっ!藻岩山ロープウェイが無くなった!

調べてみたら、中腹迄はロープウェイで上り、そこからはもーりすカーというミニケーブルカーに乗り継ぎするようですね。
知りませんでした。


ところで、昨日「カメラが撮らえた 千葉県の昭和」という本を読みました。
昭和に撮られた千葉各地の写真を淡々と紹介するもの。
巻末の広告で「北海道の昭和」ってのも有るのが分かりましたので図書館に予約しました。楽しみです。

投稿: nam | 2013年8月 2日 (金) 12時56分

>中腹まで

失礼しましたm(__)m。手持ちのスーパーまっぷるで休止中になってましたので、短絡しちゃいました。以前のリフトの分がモーリスカーなのですね。

ゴンドラもリニューアルとか。初めて履いたスキーで山頂に連れて行かれ、地元の友達にあとはほっとかれたのを思い出します。

投稿: snob | 2013年8月 2日 (金) 14時43分

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