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2013年10月27日 (日)

あばらかべっそん

 前回の引きから「あばらかべっそん」を今更ながらに取り上げます。

Abaraka

 私の持っているのは、ちくま文庫版です。初めは青蛙房から1957年に出版され、平凡社や朝日ソノラマから出たこともあるんですね。
 はじめは図書館で借りて読み、文庫本ならと手元に置くことにしましたが、既に絶版。で、通販で古本を買いました。定価よりも高かったですから、再販しても一定の需要があるとは思うのですが。
 音源がまだ出てくる、志ん生・圓生よりも過去の名人になってしまっているのかもしれません。

 なかで、自分も弟子に芸を伝えたい、と意欲を語っていますが、芸談らしきものはあまりでてきません。実際に文楽の評価する芸の幅は広かったようですので、自分の価値観を押し付けるようなことは少なかったのかもしれません。

 生い立ちからおそらく中年までのエピソードが綴られていますが、面白いのは、「つるつる」の旦那のモデルとなった”ひぃ”さんこと樋口由恵氏のエピソード。運輸会社で財を成した方ですが、こういう遊びをする人がいてこその落語の世界だなあと。

 あとは、尊敬した圓馬との稽古。いいよどむとおはじきを投げつけられる。これはこの書を聞き書きした正岡容が、「小説円朝」で円朝の碁石を投げつけられる修業エピソードに使ってます。あるいはそんな稽古が一般的だったのかもしれません。

 それにしても、テープレコーダーなしに、語りを文章に起こすという作業をこなした正岡容という作家にも驚かされます。

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コメント

 志ん生フリークは私を含めていっぱいいると思いますが・・・もちろん圓生フリークもいます。でも・・・文楽フリークっているんですかねぁ(^ω^)

 あまりにも完璧で戦後の落語界に天皇として君臨してしまったので、畏れ多くて文楽ファンだとはアンツルのように云えないのか・・・(^ω^)

投稿: 藪井竹庵 | 2013年10月30日 (水) 06時09分

 いることはいると思います。フリークまではいきませんけど、私も微妙に違う音源の聞き比べが面白いと思いますもの。

 …発売される音源の数(残ってないともいえる)を考えると、文楽にとびつく若い人はもういないかもしれません。

 もし、あの伝説の最後の高座がでたら、文楽一流の身の処し方として見たい気持ちがあります。

投稿: snob | 2013年10月30日 (水) 11時42分

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