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2015年12月 1日 (火)

しっぽくそば

しっぽくはもともと長崎の異国風料理が伝わったもの。関西ではしっぽくうどんとして人口に膾炙しているようです。京都では南座の地下の松葉のメニューに「しっぽくそば」がありますが、昔、数回行ったのに看板のにしんそばばかりを注文して気づきませんでした。   
   
また、ちかごろ長野市でご当地蕎麦として定着させる動きがあります。そういえば高速道路が開通する前は、長野のスキー場は関西からの客の比率が高かったといいます。志賀高原あたりでスキー修学旅行生を見かけると関西の学校でした。    
   
九州、そして関西から伝わってきて江戸にはいり、そして今は「おかめそば」にその地位を奪われてしまいましたので、そのしっぽくに出会うのは容易ではなさそうです。 「花巻」は以前に浅草・尾張屋のものをレポートしました。
WEBで検索して見つかるのは、「上野の老舗で出していたが閉店」「黒門町の蕎麦屋でおかめとしっぽく両方味わえる」「喬太郎プロデュースの店が深大寺にある」「田無市で食べることができる」などです。    
このうち黒門町・利休をついでのときに、様子を見に行くのですがずっと閉めっきりのままです。    
そしてもっともWEBにレポートがあがるのが、日本橋 の立ち食いソバ「わたなべ」で提供しているものです。   
ときどき蕎麦屋さんで質問してみると、老舗の名前が帰ってきますが、そういう店のメニューにはもう載っていません。    
   
深川から「わたなべ」足を延ばしてみることにしました。日本橋といっても新川で、永代橋を渡ってすぐ、深川祭りの氏子の土地にあたります。
Watanabe Sippokunobori    
店はすぐに見つかりました。入口ののぼりには「しっぽくそば」の文字が翻ってます。ウィンドウにも「時そば」の紹介が。ここは上に書いた深大寺の店(閉店)と同じ経営とのことです。要は落語に寄り添うように作られた店で、しっぽくそばを伝えてきたわけではありません。   

さっそく券売機で購入して注文しました。具を見ると竹輪のテンプラ、かまぼこ、ほうれんそう、しいたけ、そして大きな車麩。味はそんじょの立ち食いソバよりは上です。(ちなみに立ち食いでは浅草駅地下のが断トツだと思います。)   
Shippoku_watanabe    
きっと江戸の振り分け屋台(かつぐやつ)で出していたのはこんなに具は用意できないでしょうし、花巻と同じ値段ですから、噺にあるように竹輪だけあるいは麩だけだったんでしょうね。   
   
後日、上野の老舗・翁庵でおかめそばを食べてみましたが、具の内容も似かよっています(かまぼこ、伊達巻、なると、ほうれんそう、しいたけ、たけのこ、麩)。   
Okame_okina
ちなみに、翁庵には好楽、木久翁とならんで、志ん朝の色紙が飾られていました。

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コメント

 落語の「時そば」では、出来ますものは・・・「しっぽく」と「はなまき」と云ってますね。両方とも16文(現代の価値にして320円)。

 その二つがどう云うものだったのかを藪さんも調べたのですが、現代の五目そばとは当時の担ぎ屋台のメニューの16文のそばと明らかに違う筈です。

 三代目 小さんが大阪の「時うどん」を明治末に東京に移して「時そば」にしたってのがそのルーツなんですが、客は「しっぽく」を注文する。ほとんど掛けそばに近いものだったと思われますが、カマボコと竹輪が入っている。これは現代の「しっぽく」に通じます。

 しかし現代で「はなまき」と云っている豪華な五目そばは、とてもじゃないけど16文では提供できなかった筈です。「時そば」では「はなまき」の具材に付いては語られてませんが、ナルトや小松菜なんかが入ってたのかも知れませんね(^∇^)

投稿: 藪井竹庵 | 2015年12月 4日 (金) 10時56分

鬼の攪乱で寝込んでました。なんにもできないのはひさしぶりです。

担ぎ屋台での種蕎麦は、駅の立ち食い蕎麦が、町中の蕎麦屋と違う以上にシンプルだったんでしょうね。

投稿: snob | 2015年12月 7日 (月) 09時34分

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