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2016年1月23日 (土)

東京「スリバチ」地形散歩(洋泉社)1・2

やっと手に取りました。2013年秋にでた2と、あわせて読みました。地域別に章立てされていて、1と2で重なる地域はありません。
Suribati1 Suribati2
   
坂という直線だけでなく、くぼ地とそこから外に向かう坂道の集合という3次元的に地形をとらえて「スリバチ」と名付けて愛でるのが特徴です。その視点が受けて続巻の刊行となったのでしょう。    
   
スリバチの説明は必然的に自然史、そこでの過去の生活が現代の様相と絡み合って分かりやすく、教わるところ大でした。行ってみたい場所がいくつも見つかりました。   
各所の案内はまずカシミール3Dの地図を冒頭に見開きで置き、スリバチの断面図、風景写真を配置した説明が続きます。    
だから、知らない地域の説明は、この類の本の宿命ですが地図のページと説明を行ったり来たり。谷中など地図が要らない旧知の土地の説明はすんなりと頭に入ってきて、その範囲の中で団子坂北の須藤公園という新しい情報が紹介されると頭に入りやすい。一気に読み下すのではなく、行動範囲を広げつつその地域の項目を参照と同時進行がよいと思いました。   
   
全ページにわたってカラーなので図も風景がわかりやすい。なにより、カシミール3Dの標高の色分けを場所ごとに最適に調整して、とても美しく見せてくれるのが素晴らしい。 即、感じたのは、「自分はカシミールで何にもしてないなー」ってこと。    
   
だいたい地図ったって、全国版で買ったソフトでもそうなのですが、カシミールでも東京周りしか見ないのに、山岳地帯を美しく描画する設定を使っていたのでは東京のような微高低差には合わないということにようやく気付きました。
Kasi5m   Kasi5m2    
   
そこで、さっそく手持ちのカシミールのパレットを設定しました。スキャンして色情報をRGBで読み取ろうとしましたが、印刷物はドットの集まりなのでもくろみは失敗。目検討になりましたがこんな感じです。谷田川(藍染川)の流域が広いのがよくわかります。この図の南には今はない江戸前島が埋め立てられた日比谷入り江の対岸に浮かび上がります。
Kasipalette     
さらに地図と重ね合わせて50%の透過設定で地名と地形の組み合わせがわかります。
Kasitrans       
今回、5mメッシュを改めてDLしなおして読み込ませたところ、数年前と比べて収録範囲が広がっていて驚きました。   
   
こうできるようになると、次に実現したいことがはっきりと見えてきました。

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コメント

 藪さんは今日、湯島の切通しの記事を書いたのですが、なんか先生と考え方がリンクしているような気がします(^ω^)

 千駄木の須藤公園には過去に三回ほど取材に行きましたが、団子坂の傾斜と同じ地形ですから、ポンプで水を汲み上げて滝が作ってあるんですよね。藪さんローカルの播磨坂にも、地下水をポンプで汲み上げて「せせらぎ」が作られてます(^∇^)

投稿: 藪井竹庵 | 2016年1月23日 (土) 09時23分

この本を読む前に藪先生の記事で須藤公園は頭に入ってましたのに忘れてました。
こんど小さんのCDでも根津図書館に入ったら実際に行ってみようと思っています。

大名庭園>資産家の庭園>公園と変遷したようですが、どこかに名残があることでしょう。

投稿: snob | 2016年1月23日 (土) 18時33分

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