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2016年12月

2016年12月15日 (木)

たばしお寄席 12月

今年もいくつかのテレビ番組が忠臣蔵を題材にしていました。もう世間が熱狂するようなことはないでしょうけど、未だ惹きつけてやまぬものがあるというのはすごい。
愛読マンガ「風雲児たち」で知ったのですが、幕末になって、新選組の隊服の模様は、芝居の忠臣蔵から生まれたもの、桜田門襲撃の水戸浪士たちも討ち入りを想定していたとか、行動の根底にこの物語があるという指摘は興味深いものでした。

たばこと塩の博物館のたばしお寄席がもう1回あるとは嬉しい驚きでした。時節がら、「中村仲蔵」。噺手は五街道雲助でした。
開館の10時少し前に整理券をgetしにいきました。すでに先客もいましたし、時刻には30人弱に増えました。年配の人ばかりでしたが、ひと組の若者も合流したのでちょっと安堵。

年間パスポートを示して整理券をもらい、いったん退室して帰宅しました。この日はよく通りかかる商店街で、武蔵川親方(元武蔵丸)が餅をふるまうというので年寄りを連れて握手してもらったりして過ごすうちに時間が来ました。

雲助は寄席でもTVでも2通りの口上(「笑うのが薬」と「扉に鍵をかけた」)で入るのが常ですが、今回は土地柄から。まず雲助本人の出身地のすぐそばであること、大師匠の志ん生の業平にも、仲蔵が訳の工夫に行き詰って祈願した妙見さまにも近いことを語りました。
そして弁当幕の件から噺は始まります。
やはり演者ごとに工夫するところがあるようで、円生では浪人者に出会って傘を見せてくれだの形はなんだの質問を浴びせると、お前はなんだと叱られるだけでしたが、雲助は、浪人が仲蔵を芝居で見知っているというやりとりにしていました。一朝老から受け継いだ彦六の正蔵は役者だとは見抜きます。
サゲは
円生:「死ぬつもりでした」「お前を仏にできるか。役者の神様だ」
彦六:「あたしを拝んだりしてケムにまかれるよ」「もらったのが煙草入れ」
と演じられていましたが、雲助は
「八百善さんから弁当が届いておりますが」「弁当?ああ、そりゃいけねえ。もう五段目に弁当はいらねえ」

高座後の対談で、このサゲは小林某という役者からもらったものだそうで、いいでしょ、と自慢してました。中村仲蔵
対談相手の司会は前回と同じく国際浮世絵学会の新藤氏。仲蔵のやった定九郎を描いた浮世絵を何点も見せて解説してくれました。
この芸談にもなった定九郎の演出はその後しばらくして、掛け稲から腕がぬっと出て与市兵衛を殺すという早変わりの演出に取って代わられて今では見られない。雲助はどっかでやらないかなと言ってました。

博物館の今期特別展はまた喫煙具。文楽のも展示されているとのことですが、この日はこれで退出しました。また日を改めて。

近くにできた北斎美術館にもいかなくちゃ。まだまだ混雑しているそうです。

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2016年12月 3日 (土)

科学博物館の江戸

片時も目を離せない、というわけではないけれど年寄りを長く放っておけないので、デイサービスに送り出した後はチャンスです。すぐに自転車を漕ぎ出して上野に向かいました。   
   
上野公園もイチョウの黄色が映えています。今回は特別展のラスコーはパス。通常展を見に来たのですが、どうせならまだシーボルト展がやっているうちにと短期間での再訪となりました。    
この日は小学生から高校生まで学生の多い活気のある館内でした。学校の行事で来させらえているのでしょうが、若い人が科学に興味を持つ様子に日本の科学の未来にも光明が差します。    
   
しまわれていることもありましたが、日本人の生活近くの動物、犬の代表でハチとジロが並んでいて久しぶりの再会でした。子供のころ剥製のジロに会って大学に行ったら植物園にタロがいて。それからずいぶん経ってやはりここの「南極展」では2頭が一緒にいるのも見ました。    
さて通常展にもいくつかの江戸関連展示がありました。 先にまわった「地球館」の2F(科学技術で地球を測る)に「江戸時代の科学技術」のスペースがあり、伊能図の測量や蘭方医学・平賀源内のエレキテルなどが見られます。   

Kahaku_1 Kahaku_2 Kahaku_3

日本館(旧本館)には1F南ウイングに「自然を見る技」として、江戸時代の顕微鏡・和時計・天球儀などがまとめられています。印籠に仕込んだ時計には目をみはります。
Kahaku_7 Kahaku_9
   
同じ1Fでは企画展の「シーボルト」を再び鑑賞したのですが、その入り口で「よみがえる江戸の宣教師(バテレン)」と銘打った小展示があったのには驚きました。前回来たときはなかったもので11/12から始まったものでした。   
文京区の切支丹屋敷あとをマンション開発に伴って調査したときに出た3体の人骨のDNA分析をして、イタリア人を特定し、新井白石に尋問を受けた記録のあるシドッチ神父であると結論しました。   
発掘された彼の頭蓋(部分:撮影禁止)と複顔模型と出会うことができます。   
なんとこの展示、この日曜(4日)まででした。ギリギリのタイミングで間に合いました。   
   
2F北ウイング最奥に、谷中に埋葬されていた江戸時代の女性がいます。土葬されたのですが、甕に収められたので珍しく死蝋となり、発掘後はミイラ化となったのだそう。原形をとどめた遺骸なので撮影禁止です。   
   
やはり時期が開いたら博物館は再訪すべきですね。

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2016年12月 1日 (木)

風雲児たち幕末編28

昨夜購入(ダウンロード)以来何度も読みかえしてしまいます。
Fuunji28

関ヶ原の敗者がやがて倒幕の舵を切る、という、時と場所をはるか隔てた人たちの思いと行動が複雑に交錯して時代を動かしていく。それをずっと描いているこの作品ですが、このところは、目的が同じな人たちのなかに互いに微妙な食い違いがあって、それが物事を斜めに動かしていく場面が増えています。   
坂下門外の変(前巻)は失敗した襲撃だったのに、幕閣が安藤・久世を追い落としたので、結果的に政変を起こすことに成功した、という指摘は、人間ってそんなものなんだとなるほどです。   
   
生涯にわたって日本に執念を持ち続けたシーボルトもとうとう最終的に日本に戻ってこられなくなります。また科博にいこうかしら。   
   
対象が薩摩主体で単調な感じはしますが、あちこち飛ばない分、ストーリーは進みが早く、雑誌連載のほうではいよいよ寺田屋事件勃発で、単行本の次巻に収録される予定です。

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