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2017年11月10日 (金)

江戸の味がまたひとつ

墨田区内に佃煮の店はいくつもあります。でも亡き家族はいつも西浅草の鮒金に佃煮を買いに行っていました。それが今年、いつのまにか店をたたんでいました。HPトップに「閉店のお知らせ」だけがあってすべてのリンクが削除されています(ページ自体は残っているようでダイレクトになら飛べます)。繁盛店だったのに後継者がなくての廃業のようです。
何か月か前、家族がお使い物にしようと買いにでかけて報告してくれました。店舗は昭和になってすぐのものですが、江戸時代の鮒屋金兵衛の暖簾を継いできたという自負と無念があいさつに感じられました。

つい先日、図書館のカードが切れて更新に台東区中央図書館に行ったとき、やはりその近くだったので、ほんの数度ですが、行った蕎麦屋を思い出して足を向けました。やぶ茂です。ところがメニューだけ残して店の中が空で、ホワイトボードや会議テーブルが並んでいるのが見えました。見上げると、切り文字の看板が取り外された跡があります。中にいた人が、いぶかしんで眺めている自分に、8か月ほど前に閉店したと教えてくれました。
ここは自分にとっては、上鴨南蛮が強く印象に残っています。鴨の切り身の他にたたいた「丸」が味わいが深くしていました。手作業でミンチにしているのでどこもやらないメニューだと店主は言っていました。店は数十年の歴史でしょうが、その技術は江戸を継いでいるものでした。
ここも自分時は混み合う店でしたが、跡継ぎがないことも口にしていました。

蕎麦屋はすっかりラーメン屋にとってかわられました。値段と手間を考えると、「新そば」のポスターを貼ってあっても機械打ちだったりしますし、だいたい手打ちだからと言って漫然としている店ではおいしくないこともあります。「十割」をうたっていても、圧力で穴から押し出した麺では風味もありません。

食に精通しているわけでも金をかけているわけではありませんが、たまにこうやって無くなっていくのを目の当たりにすると惜しむばかりです。

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