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2018年3月16日 (金)

外国人が見た幕末日本

隅田川堤の桜のつぼみが膨らみ、シーズンを控えて売店のテントが準備されています。   
   
浮世絵の江戸の風景はデフォルメが大きく、西洋人による幕末の写真やスケッチを見ると色情報は欠落しますが、目に入るものをすべて描こうとしていますから見るたびに新鮮に感じます。   
今回は「オレインブルク遠征隊を中心として」と副題を付けた日比谷図書文化館の展示会に行きました。橈尺してからいつもの特別展示室出ないことを知りました。4階に和洋を問わず古書を集めた特別研究室という施設があり、その一部を使ってこじんまりと展示会を開いていました。入室するとカバンは台の上に置いておくように指示されます。    
   
この遠征隊は万延元年に修好通商条約を結ぶために来日したプロシャの使節団です。教科書には乗らないエピソードを「風雲児たち」で知ることができます。   
   
帰国報告が「プロイセン東アジア遠征記」として刊行されましたが、写真のない当時は画家が同行して映像をそえました。その挿絵を18点拡大コピーして展示しています。よく訪れたという池上本門寺や茶屋風景、筋違い門や江戸湾沿いの松平大和守の屋敷を俯瞰したもの、亀戸天神、王子の滝は細い流れです。墓地の図が何点もあるなどかれらが何に興味を持ったかをうかがい知ることができます。   
   
また同行画家が別に発行した「~遠征図録」からB0判大に引き伸ばした彩色絵が5枚入り口わきの壁面を飾っています。やはり池上本門寺に神田明神。日本橋にはたくさんの通行人が描きこまれています。髪型や着物は微妙に崩れた感じがあります。店の看板は文字が理解できないから、おかしな模様が描かれています。不忍池は描いているときに役人にとがめだてされた記録が残るそうです。写真撮影禁止ですので、HPから拝借しました。   
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さらにイギリス全権大使オールコックの記録「Capital of Tycoon」からも10点の挿絵が展示されています。こちらは人物の図を多く選んであります。幼児を抱いた父親を描いたのはそこに風習の違いを感じたからだとのこと。   
   
これらの展示は書架にスペースをしつらえてその中に置かれています。   
   
書架の前のテーブルにはそれぞれ原著が置いてあり、手に取ることができます。昔の再生紙ですからすぐに紙が固くなっているのがわかります。中性化処理をしないと将来はボロボロにくずれるのでしょう。「遠征図録」は大判で絵の細部まで確認できます。「遠征記」は邦訳書もありましたが、挿絵は縮小してまとめられていました。「図録」のほうも訳書はでているようなので(定価90000円!)いつか見たいと思います。   
この展示会は31日までです。

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