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2018年10月

2018年10月26日 (金)

居残り左平次を鑑賞

先日、柳家小里ん・小もん親子会にいって、弟子が口開けとトリをやるという変わった形式でしたが、師匠が「居残り左平次」をやって中入りの時間が無くなるという熱演でありました。   
ちょっと前にNHKの「落語ディーパー」で左平次を取り上げていて、志ん生・圓楽・談志の主人公の性格付けの違いについて語っていたので小里んはどう演ずるかその場面を待ちました。   
   
番組によってはじめて気づかされましたが、左平次がそばつゆを持って勝っつあんの部屋に入り、紅梅花魁ののろけでとりまく運びなのですが、圓楽・談志が「いただきたい」といって酒をねだるのに対し、志ん朝は相手のほうから盃を勧められる展開となっているのです。なるほど志ん朝のやり方のほうが品がいい、ニンに合った感じがします。   
この違いは番組の中では「志ん朝の工夫かも」なんていってましたが、それぞれの師匠(小さんは「居残り」の音源がない、というより廓噺をやってない)の型でした。圓生は酒をねだりますし、志ん生は酒を勧めます。NHKもそれくらい調べればいいのにと思いました。   
さらに番組では左平次を映像化したら、勘三郎がいいとか、勝新太郎だね、いや渥美清、現代なら大泉洋だなんて盛り上がってましたが、だれもフランキー堺のことを思い出してくれなかったのに歯がゆい思いをしました。   
   
さてその時を待っていると、左平次は「一杯どうだ」と盃を渡されました。本来柳家の噺ではなさそうなので、談志は圓生系、小里んは志ん生系ということになります。サゲも番組では話題にしていました。今回は「ごま塩頭」の圓生系のサゲでした。(志ん生のは一つだけ残る音源が「中ほどでございます」と切ってしまうのでサゲが残っていない)   
ちなみに兄弟子の小三治は、勝から酒を勧めているので、源が同じかもしれませんがサゲは独自のものです。

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2018年10月13日 (土)

東京駅ステーションギャラリーの横山崋山展、「紅花屏風」

全く勉強をしたことのない事項はしかたないもので、テレビ番組から教えてもらって知りました。横山崋山というのは文政年間に活躍した絵師で現在ではすっかり忘れられた存在だそうです。初めて目にする名前で録画も1週間たってぼんやり見ていました。その中で紅花屏風の展示が明日14日までとわかってあわてて出かけることにしたのです。 
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ステーションギャラリーは以前と入口が変わっていてまごつきました。自販機で入場券を買い、エレベーターで3Fに移動します。9歳のときに見事な牛若弁慶の絵を残したといい、山水図や唐子図、花鳥、人物の素晴らしい絵なのですが、足早に過ごします。自動ドアから出て階段を2Fに降りました。    
   
これからは写生力をさらに生かした作品です。まず花見の様子が生き生きとを描いたものから。江戸のころには中国の文物・風景が尊ばれたのでしょうが、やはりこういうほうがいい。浮世絵にたいする思いと通じるものがあります。この展覧会の目玉は「祇園祭礼図絵」で、祇園祭の山車が精密に描かれている絵巻物です。上下2巻がすべて展開されていて、珍しいことに下絵もきちんと残っていて展示されています。その緻密な絵は現在失われた一つの山車を復元するに足る資料で、その準備も始まっているそうです。 
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今回のめあては「紅花屏風」で、同じ部屋にありました。京都の紅花商人の依頼で産地の東北・山形にまで取材に赴き、6年の歳月をかけて完成したものです。祇園祭では屏風を外から見えるようにおいて、民衆を楽しませたのだそうです。紅花の種まき、収穫から加工して紅を出荷するまでを描き、作業の人々が談笑したり、喧嘩したり、おやつを食べたりと生き生きとしています。現地での射精が元になっているといっても工程をわかりやすくする編集はくわえてあり、紅花というのは蕾から加工の途中までは黄色で、大半を占める黄色色素を取り除いて赤色を抽出するのですが、そんなことを知らない当時の民衆にははじめから花を赤で描いて見せています。 
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最上地方は江戸時代から今に至る紅花の産地ですが、江戸時代の一時期、中山道沿いの現在の埼玉の中央部に著名な産地がありました。自分の家の近くの地域なので昭和の終わりごろから町おこしの一環で紅花をフィーチャーしていることを、「忘れ去られてものをいまさら」と冷笑してはいるのですが、武州の紅花生産も屏風の右隻に描かれているというのです。崋山はそちらにも滞在して取材しているはずです。    
その証拠となるのは紅餅の大きさです。日照が長い関東では紅餅が大きく、東北では小さくなるといいます。 
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なるほど、左隻には最上川から北前船の舟運も描かれていますが、右には小川が流れているだけです。してみると、先祖代々由緒も何もない農民だったはずなので祖先の知り合いくらいは描かれているかもしれません。ぜひ目にしておきたいと足を運んだわけです。    
   
他には本願寺の火災を描いたものとか、京都の町の俯瞰図も興味を引きました。俯瞰図は作成当時焼失していた方広寺の大仏殿が描かれたものとふたとおりあり、足をしばらくとめて見比べてしまいました。    
   
展覧会自体は11月11日までです。

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2018年10月 9日 (火)

久々の生落語

自分が学生の頃は存在しなかったので考えることもなかった英検準1級を対策することになり、もうあまりに多くの単語を忘れていることに驚きました。身についてなかった。使わなきゃ忘れるもんだということを実感しました。

近所を歩いていたら近くの文化センターに落語のチラシが貼ってあるのが遠目に確認できました。年会費を払っている落語会も今年は行くチャンスがなく、先日のすみだまつりの無料落語も水道歴史館の落語も用事が重なりました。建物の中に入って詳しいことを知ろうとすると受け付けの人から声をかけられました。「まだ始まったばかりで無料です」ちょっとためらいながら入場しました。なぜかというと地域の「老人会」の催しものだったのです。

もう違和感のないくらい年を取っていたのですね。水泳のタイムが少し伸びていい気になっていたのが打ちのめされました。
でも順応するのも早い。それでも場内最高峰の席に座って拝見しました。口明けの大道芸人が出し物をやっている最中で、それが終わると天狗連の人の「時そば」。力のある人でした。色物が入ってトリは二つ目の春風亭昇太郎が「ちりとてちん」を演じてドッカンドッカンうけてました。

放送の落語は欠かさず聞いていますが、生はやはりいいもんです。

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