三笑亭可楽

2013年4月25日 (木)

可楽 落語の蔵(テイチク)

 すぐにやるつもりのことが、多く手を付けてほっといてありました。可楽のCDを借りなおして、重なる音源をチェックするのもそのひとつで、ようやく終わらせました。

 昔の記事をひっくり返すのも面倒ですから、経緯をもう一度書いておくと、「悋気の見本」は、エニーの可楽全集に収められた新作落語です。
 夫が妻にもう少し、妬いてほしい、その焼きもちの見本の夫婦を見に行こう。行くと夫婦げんかが始まるので、よく覚えておきなさい。しかしだんだんエスカレートして奥さんが旦那に食いつくまで行くので、「あれほどには及ばない」。

 文楽の「かんしゃく」や今でも演じられる「堪忍袋」と同じ益田太郎冠者の新作です。他愛のない噺ですが、売れる前の志ん生も演って、その速記が戦前、雑誌に掲載されたのが落語で生活ができるきっかけになったそうです。その速記は、「別冊歴史読本・落語への招待2」に復刻されたのを読んだことがあります。

 冒頭のあいさつの中に、”ただ今はまた大変きれいなご婦人でございまして”と前の演者を受けた言葉が入ったのを削っただけです。ラジオ放送の録音を紹介していただいて、そこで元を聞き、探すと「落語の蔵」の音源には残っていた、というにすぎません。

 全然大したことじゃないですし、単独の話として残すには不要といってよいでしょう。でもCDのカットには、言葉狩りもありましたし、クスグリをバッサリ切っているのもあります。だからとりあえず、テイチク・落語の蔵の全音源を確認してみたというわけです。

 2009年発売、落語の蔵:可楽CDは8枚、24高座ですが、同年にキング「昭和の名人」も出て、すべてが重複音源となりました。だからこの件がなければ扱わなかったでしょう。
 うち、大部分が2006年のエニー「可楽全集」との重複、いくつか過去のコロムビアやポリドールとの重複です。比べてみると、音声レベルがやや高いことに気づきます。
Kurakaraku

 しかし、意味のあるカットは「悋気の見本」のものだけでした。「品川心中」でも”昔”と一単語切ってありましたが、カチン!という雑音と重なっているからです。
 並行再生すると、ずれていくのですが、あとは、「らくだ」で”味秋、いや味覚の秋”、「巌流島」で”その武士をさむ、島に残し”と言い間違えたところや、言葉がつまった箇所、どもり、伸びた間を修正したものばかりでした。
 そんな理由なので、エニーにはそちらにしかない音源もあって欠かせないですから、重要性は下がるといえるでしょう。

 東京では、北区・板橋区・大田区・品川区・新宿区・世田谷区・文京区・港区・稲城市・立川市・八王子市・羽村市です。我孫子市、さいたま市・草加市・伊奈町に数枚あります。

 落語の蔵ウエブサイトで「悋気の見本」はじめ、全24高座を購入もできます。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2013年2月 8日 (金)

可楽 花形落語特選~落語の蔵~(テイチク)

 なんだかバタバタしてしまいましたが、可楽「悋気の見本」について、決着がつきました。問い合わせとアドバイスをきっかけに、まだ借りていなかったテイチクの落語の蔵CDを確認したところ、この音源はノーカットであることがわかりました。このシリーズ、可楽はすべて重複かと思って一部分しか借りてもいないし、記事にもしませんでした。

 エニー全集版のカット部分は”落語はろー”にある通りの冒頭の一言。その他に、2か所、言いよどんだ部分が欠けています。テイチクのが完全版ですね。ダウンロード販売が同一か保証はできませんが、購入は中止でいいでしょう。レコードも確認の必要性は低くなりました。

 ブログで紹介いただいた音源は別なカットが入っているので、また別物ということになります。文楽もよくやっていた、女は嫌いだが女房は好きだというくだりが省かれています。おそらくは時間制約のあった放送音源なのではないでしょうか。

 となると、テイチクの音源は他にもノーカットがあるかもしれません。とりあえず今日借りてきただけを比べてみました。可楽の音源は短いのばかりでこういう時助かります。「芝浜」では、「三年前、芝の浜でひろ、拾ってきた」と、言い間違いが残っていました。この程度なのでどっちでも。
 「品川心中」はポリドール版にカットが見つかりました。品川の説明で「吉原ほど結構な花魁はいませんで、…女がおりました」など3か所です。エニー全集版には間を詰めた個所がありました。詰まった言葉のカットも2か所あります。

 この後さらに見つかれば、遠くないうちにこの記事に追加するつもりです。
Rinki

 可楽のCDは8枚ありますが、該当音源を持つのは、北区・品川区・文京区・新宿区・千代田区・港区・羽村市、さいたま市・伊奈町です。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2013年1月10日 (木)

古典落語名作選(NHK)

 久しぶり、図書館に落語音源を予約しました。前に借りたところで傷があったので、他所のものを確かめたかったのです。音源レポートもずいぶん間がありてしまいました。まず、わずかにあるDVD資料を済ませましょう。

 落語研究会DVDは未だ貸し出しになりませんが、NHKのものは早くから出回っています。そのあたりは「公共」放送の面目躍如といったところです。その中で私の対象となるのは2種類、「古典落語名作選」はその一つです。ビデオでも出ていますし、それも多くの図書館にありますが、劣化していることでしょう。
 ビデオは20本組、DVDは5巻組です。この際、DVDのみについて記述します。
1巻に志ん生「風呂敷」、2巻に圓生「妾馬(八五郎出世)」と可楽「今戸焼」、3巻に金馬「藪入り」と正蔵「中村仲蔵」、4巻に柳橋「蒟蒻問答」と馬生「笠碁」、5巻に圓生「火事息子」という内容です。金馬と可楽の映像は、惜しくもこの1点ずつしかないはずですから、貴重でもありありがたいことでもあります。他には今輔や柳朝に小南、なぜか若き日の扇橋などが収められています。
Nhkdvd

 古典落語名作選+NHKで検索しても、文字が一部一致するので、先に記事にした古典落語名作選集(別巻)がひっかかります。図書館によっては300点以上のノイズがのることも。

 ビデオは都立図書館や埼玉県立図書館、千葉市立図書館にそろってありますが、DVD全巻揃いは、品川区・江戸川区・台東区・中央区・千代田区・港区・あきる野市・八王子市・町田市・瑞穂町。深谷市・行田市・加須市・宮代町・坂戸市・小川町・川口市・さいたま市・戸田市・朝霞市・和光市。富里市・市川市・白井市・
 部分的に収蔵するのは、足立区・墨田区・豊島区・稲城市・調布市・羽村市・武蔵野市、久喜市・越生町・鴻巣市・蕨市、成田市・君津市・印西市。隣接地区を組み合わせれば難しくはないと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2012年4月21日 (土)

可楽 落語名人撰(アポロン)

 私の聞き集めている昭和の名人たちのなかで一番残された音源が少ないのが可楽です。それだけに「落語はろー」リストによると、未発表音源も5つしかない。だからかえってほとんどをCDで聞くことができます。小学館の「昭和の名人シリーズ」でも新音源はありませんでした。

 そんな中、ただ一つテープ音源だけで残されたのが「子別れ(上)」(くず屋の遊び)です。片面がこれと「今戸焼」もう片面が「らくだ」が収められていて、短く終わらせています。登楼するところで切っていて、サゲというか終わりに、「お馴染みのくず屋の遊びです」と締めています。5本のテープのうち、52を手に入れましょう。

 荒川区・渋谷区・練馬区・国立市・東久留米市にそのテープがあります。他には志木市と流山市が持っています。

Karakuap  

 今回の検索で気づきましたが、府中市ではNHK落語名人選を名人撰と登録した資料があります。撰と選は異体字というわけでもないので、文字・文書を扱う図書館は気を付けてほしいところです。
 また、東久留米市は一覧の中に演題を含めてくれるのはいいのですが、「芝浜」が2本に入っていたりする間違いがあるので困ったものです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2012年3月 7日 (水)

可楽・圓生 落語・講談 怪談ばなし(日本音声保存)

 かねてより予定の音質比較をしました。
 まず、可楽の「反魂香5」ですが、こちらが27:35、クラウン怪談噺幽霊噺集成のものが26:09で、ピッチ違いかと思いましたが、クラウン版にカットを発見しました。エニーのほうには手の甲と平の陰陽についての部分に14秒ほどのクスグリがあるのです。さらに、可楽の口ごもりを修正、仏様が善光をおぶって信州にいくところで20秒ほど、日蓮上人のエピソードで一言、本当の信心で40秒、拝み方で15秒と、前半のあちこちにカットがあります。

 こりゃクラウン版は必要なしだと思いかけたところ、エニー版で薬屋の戸をあけてすぐ「越中富山の~」と始めるのに、クラウンのほうにはいろいろ薬を見ていいかげんな読み方をする件が間にあるのです。しばらくすると今度はまたクラウンに少しカット、またエニーにカットと。そしてサゲの後の追い出しが20秒ほどちがいます。
 反魂香の5音源中で最も長い高座なのでもったいない、両者を切り貼りして完成させようと意図しても、音質がはっきり違います。クラウンは音がくぐもっています。あったはずの元録音が出てこないものかと。

 圓生の「牡丹燈籠B02 お札はがし」は、クラウン版が40秒ほど短いです。比較を始めるとすぐ、貸長屋の表現にカットが見つかります。そのあとはピッチが違うようで音がずれていきます。お札が貼ってある場所・はがす相談と酒の用意、隠れていたお峰が出渋るところ、体の汚れが幽霊を呼ぶと行水をすすめるところなどにカットがあり、追い出しが少し長く入っています。音質はやはりエニーのほうが良い。こちらは素直にクラウン不要となりました。
 
 「死神2」はテイチク花形落語特撰とかぶっていますが、違いはないようです。なによりDVD落語研究会がありますからそれがベストでしょう。

 さて、この落語・講談 怪談ばなしですが、板橋区と江戸川区、さいたま市にしかありません。江戸川区とさいたま市には講談3巻を含めて9巻、板橋には抜けがあって7巻の収蔵ですが、ともに必要な第3・第6巻は借りることができます。

Kaidan3

追記(3/14):その後情報をいただきました。「反魂香5」の音源は文化放送が保存しているそうです。どこかででるといいなぁ

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2012年2月27日 (月)

圓生 怪談噺・幽霊噺集成(クラウン)

 圓生のものはCD4枚にわたる6演目のうち、「牡丹燈籠 萩原新三郎・同 栗橋宿・乳房榎・猫定・樟脳玉」の5つが唯一音源となっています。(草柳さんによるともう1点レコードがあるようですが、未発見です)
 可楽の「反魂香」も他にCDが出ています。

 近ぢか、その「お札はがし」も可楽の「反魂香」もエニーの音源と比べてみる予定です。ただしあまり見られないので、こちらを借りて聞く価値はあります。

 志ん生の作品も他で出ている音源、三木助のものもNHK落語名人選と同じ音源です。他の今輔・円歌・百生や講談ならば唯一音源が多い貴重なシリーズだそうです。

 圓生のCD4点があるのは、荒川区・東久留米市、一部分(カセットふくむ)なら江東区・大田区・新宿区・杉並区・墨田区・千代田区・港区・小平市・八王子市・三鷹市にあります。埼玉では春日部市に4点と和光市・久喜市・幸手市・さいたま市に一部です。カセットで八潮市に4点・朝霞市に数点、千葉は白井市に2点と市川市に1点です。

※付記: コメントでいただいた佐倉市は横断検索にかからず、単独で確認してみると圓生の該当巻は既に破棄されているようです。

 可楽のは小圓朝とカップリングで、千代田区・港区にあります。カセットが荒川区・新宿区・小平市・八王子市・三鷹市にあります。白井市もこれを持ってます。

Kaidanensho

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年11月17日 (木)

可楽 NHK落語名人選(ポリドール)

 タイトルを「NHK落語名人選」とすれば問題なく検索はできるのですが、出版元はいろいろな表現をされています。大部分がNHK・NHKサービスセンター・ポリドールとしています。なかにはユニバーサルもちらほら見かけ、出版社の吸収を反映しています。なので一時的にポリグラムだった名残も見られます。Polydorの英文字表記もありますがPOは略したのでしょうか。明らかに間違えて、ポニーキャニオンとしている例もあります。
 図書館データベースへの登録時期が影響しているのでしょう。Po-NHKと併記する苦心もありますが、Po-ポリドールでは意味がありません。

 このシリーズに入っている「二番煎じ」は好きな話ですが、可楽の得意演目でもあったようで、他に昭和(前期の)名人たちの高座は柳橋に1つ残っているだけです。また、全集よりたっぷり演っています。

 このシリーズには、リストは不要と思ったくらい所蔵図書館がたくさんあります。でもこうして演者別に検索をかけると若干の差が出てくるものです。はたしてそれに意味があるかはさておきます。
 東京20区(目黒区・中野区・中央区除く)・町田市・八王子市・日野市・多摩市・武蔵野市・三鷹市・府中市・あきる野市・羽村市・国立市・東大和市・清瀬市・東村山市・東久留米市・西東京市・小平市・狛江市
 千葉県・八千代市・四街道市・木更津市・浦安市・松戸市・我孫子市・印西市・白井市・横芝光町・市原市・柏市と千葉市
 埼玉県立・上里町・深谷市・春日部市・三郷市・所沢市・入間市・ふじみ野市・富士見市・三芳町・東松山市・小川町・吉見町・川口市・さいたま市・鴻巣市・草加市・蕨市・戸田市・朝霞市・志木市・新座市

16


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年7月 1日 (金)

可楽 全集(日本音声保存)

 大量の音源を収録しているのが、この日本音声保存(エニー)の三笑亭可楽全集、全10枚。NHK落語名人選との重複は5「巌流島」・7「品川心中」だけだから、購入してもコストパフォーマンスは高いです。

 足立区・江戸川区、さいたま市そしてなぜか他の落語CDがほとんどない宮代町・幸手市にあります。新宿区・文京区で、三笑亭可楽全集で検索されるものは古いキャニオンのLPです。

Any


| | コメント (2) | トラックバック (0)

2011年6月26日 (日)

可楽 日本の伝統芸能シリーズ(テイチク)と比べなおす

 訂正です。

 前回、同じ音源だと書いてから気になったので、もう一度借りて比べてみました。たいてい、冒頭三十秒ほどで同じかどうか判断をするのでいつも通りそうしたのですが、子別れは時間が違いすぎます。

 ビクター落語 
子別れ(上)  21:00
味噌蔵 19:17

 日本の伝統芸能シリーズ
子別れ(上) 17:28
味噌蔵 18:53

 そこで、今回は2つ同時に再生して、しっかり聞き比べをしました。
 味噌蔵のほうにも、時間の違いはありますが、出囃子の長さと若干のピッチ差で、内容は同じものでした。子別れは9分前後の、「しかし今日は、相手が伊勢屋だから坊主は丸儲けだ…」というセリフをはじめとして、他に7箇所(特に紙くずやで笑いを取る箇所)が、テイチク盤ではカットされていました。

 東京では千代田区はじめ7区3市、埼玉県ではさいたま市など6市、千葉県には横芝光町に見つかりますが、ビクター盤を手に入れて聞くべきです。

 Karakus


| | コメント (0) | トラックバック (0)

2011年6月19日 (日)

可楽 ビクター落語

 「らくだ」を得意にしたこの師匠は、志ん生の若いころの姿を見てあこがれて落語界に入ったとか。
 その「らくだ」はウィキペディアには「上方風の陰惨な演出で…」とあり、興味を持ちました。髪の毛を剃るのに、近所から剃刀を借りてくるのか、死骸だからと手で毟るのかという違いで、音で聴いてる分には「陰惨」とは思えません。

 NHK落語名人選ではサゲまでやっているのでそのシーンがありますが、このビクターのほうは途中で切っていて、ありません。NHKとビクターでは演目はダブっていても同じ音源はありません。ほかの会社から出ている音源はたくさんありますが、こちらを第2軸として聞きました。

 1~5までは2001年に出版されていて、流山市に全点のほか、松戸市・白井市に1点ずつ。川越市・鴻巣市・さいたま市に全点。台東区・大田区・渋谷区・港区・台東区・北区には全点で目黒区・西東京市には4点、文京区・中央区に1点。またスーパー1500や落語特選も数点検索されます。

 ずいぶん間をあけて、2009年に第6巻が発売になりました。収録のうち「笠碁」が新音源です(「味噌蔵」「子別れ(上)」はすでにテイチク・日本の伝統芸能で発売済み)。
 この巻は北区と台東区にしか置いてありません。

 Photo


| | コメント (0) | トラックバック (0)